売店 ページ20
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「可愛い………」
手にとったのは小さめなペンギンのキーホルダー
こういうとき、可愛らしい女の子とかなら、もっと小さな魚とか、ペアでつけれるやつとか、そーいうのを選ぶのかなー、なんて考える
「ね、公平」
「ん?おう?」
よくわかってないだろう彼を差し置き、私はレジへ向かう
「ちょっと買ってくるね」
「んー、
店の外で待ってるわ」
売店の向かいにあるベンチに座る公平を見て、私はレジに並び直す
片手にはペンギン、もう片方の手には公平が面白がっていた魚(………なんだったかな、忘れてしまった)を持っている
因みに、公平には内緒で。
ちょっとしたお礼に、と思い買ったものの
彼は喜んでくれるのだろうか。と少し不安になる
そんな気持ちを振り払うためにも、私はレジに商品を置いた
「1400円です」
ピピ、と鳴る機械。
ピッタリ1400円を渡す。
「ありがとうございました」
マニュアル通りの挨拶を聞き流し、振り返ると
公平の周りに2人、女子がいた
どこか見覚えのある姿
きっと、同じ高校の子だ。と私は納得する
さて、どうしたものか
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「あれ、出水じゃん!
何してんの?あっ、もしかして米屋と来たとかー?」
座りながら売店を眺めること数十秒後
どこからともなく現れた同級生
名前は忘れたが、前に同じクラスになったことがある事だけは覚えていた
「は?いや、米屋は……」
「あ、ちょーどいいじゃん!うちらと周んない?
2人ずつだし、うちら大歓迎だし」
ヘラヘラ、と笑う女子
人の話ぐらい聞けよ、と言いたくなる
「だからさ、米屋はいねぇんだって」
「へーっ、なら誰と来てんの?
あっ、もしかして佐鳥くんとか!」
なら会いたい〜っ!なんて似合わない声を出し続ける女子
終わったわこれ、と視線をズラすとAが見えた
助けろ、と口パクで伝える
すると、Aは売店を出る
「ごめん、お待たせ公平」
「ん、大丈夫」
見せびらかしてやろーぜ、とニヤつきながら視線を向けると、Aは頷いた
俺の彼女、本当にいい性格の悪さしてるわ
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おむ(プロフ) - 二宮さん» 読んでくださりありがとうございます^_^ そう言っていただけてとても嬉しいです!書いてよかったなあと、心から思います!本当にありがとうございました! (2019年12月25日 23時) (レス) id: 40b62768f7 (このIDを非表示/違反報告)
二宮 - 完結お疲れ様です!ゆっくり見ました。とても面白かったです! とてもいい作品でした! (2019年11月25日 20時) (レス) id: 5c8a1b7b56 (このIDを非表示/違反報告)
藤見日和(プロフ) - 良すぎて爆死 (2016年7月17日 14時) (レス) id: 3600278a3d (このIDを非表示/違反報告)
柚 - とても良い作品に巡り会えて、感動しているのと、出水がイケメンの二つです☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆ (2016年2月5日 5時) (レス) id: 98181381be (このIDを非表示/違反報告)
柚 - ヒャァァ/// (2016年2月3日 20時) (レス) id: 98181381be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おむらーす | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=mucho
作成日時:2015年11月27日 19時