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105話 敵意 ページ9

「……うっせぇ」



「死ねよ潔…もうお前だけは許さねぇから…」





『…!』


とてつもない殺意。

本能的にそれが危険と感じ、立ち上がる。そして彼から離れようとするが、凛くんは手を離してはくれない。




『…っ』


「今この瞬間からお前は俺の宿敵(ライバル)だ」

「え…」


「忘れるな、絶対殺すって意味だ」







怖い。彼の目に宿るのは潔くんに対する敵意と殺意。指先が冷たくなり、体が震えた。




「ああ…やってみろ」


「…」

「…あとAが困ってんぞ」





グッと強く腕を引かれ再び椅子に座らされる。それ以上凛くんが喋ることもない。





「(コイツ…)」

『だ、大丈夫。潔くんも先行ってて』



苦笑いしながら言えば、自分が凛くんに対して何を言っても動くことはないと悟り潔くんはため息をつく。そして扉へと向かった。






『…あ、潔くん』

「?」


『お疲れ様、本当にかっこよかった』





小声でそう伝えれば彼は恥ずかしそうに、しかし誇らしそうに笑って頷いた。そして部屋を出て行った。


ロッカールームに残ったのは私と凛くんの2人だけ。






「…」


『(…き、気まずい)

…あの、凛くん?私も流石にお腹空いたし、凛くんもシャワーとか浴びた方がいいんじゃないかな?風邪引いちゃうし…』




無言。いつものような嫌味が飛んでくることもない。それはそれでちょっとビビるんだけど…









『と、取り合えず一回手、離してくれると嬉しいな…』


「…行くな」





呟かれた声。その言葉に離そうとした手が止まる。






『……大丈夫?誰よりも頑張ってたもんね』


「…少し、疲れただけだ」


『うん、お疲れ様』





彼は疲れが今になってきたのか、私の肩に頭を預けた。



少し戸惑ったが額に手を当たる。…うん、熱とかはないね。怪我もなかったし…ただまぁメンタル的な問題かなぁ…

暫くメンタル面でもサポートしないとな、と思いながらタオルで彼の汗を拭く。








『凛くん、やっぱりシャワーだけでも浴びないと』


「…もう少しこのままでいさせろ」


『…そう』







上を向き、天井を見る。お腹空いたなぁ…ただ何が食べたいかと聞かれればよく分からない。そりゃ食に関心ないって言われるよね…









「…」


『(…本当にお疲れ様、凛くん)』





…腕を掴んでいた手は、いつの間にか私と手を繋ぐ形になっていた。

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苺子(プロフ) - AYさん» コメントありがとうございます!夢主ちゃんストレスばかりですが、日々頑張って働いてます…((キャラの心情の変化を心がけて書いているので、そう言ってもらえるととっても嬉しいです(о´∀`о)更新頑張ります! (5月10日 19時) (レス) id: b537714951 (このIDを非表示/違反報告)
AY(プロフ) - 夢主ちゃんの胃に穴が開きそう… 沢山休んで欲しい😭 あとだんだんと逆ハーになってて読むのがとても楽しいです!!更新頑張ってください! (2023年5月6日 14時) (レス) @page50 id: faf5f904a1 (このIDを非表示/違反報告)
苺子(プロフ) - ひかりさん» コメントありがとうございます!あなた様の小説拝見した事があります…!そんな人からコメントを頂けて嬉しいです🥰これからも応援よろしくお願いします…! (2023年3月17日 20時) (レス) id: b537714951 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - これは玲王様静かにブチ切れ案件っすね……☺️御曹司様はお強いですね…… (2023年3月16日 20時) (レス) @page47 id: 4a8f05344b (このIDを非表示/違反報告)
苺子(プロフ) - 乃愛さん» コメントありがとうございます!可愛らしいイラストですよね!作者も気に入ってます(*´꒳`*) (2023年3月14日 11時) (レス) id: b537714951 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:苺子 | 作成日時:2023年2月3日 17時

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