104話 ライバル ページ8
「___…潔さんヤべぇっす‼︎インタビュー超絶かっこ良かったべ‼︎」
「ケッ!調子乗りすぎ!イキリすぎ!」
「U-20日本代表は俺達のモンだぁ‼︎」
ロッカールームでもその熱狂が止まることはない。
私は椅子に座りその様子を見ていた。歓喜の声をあげる者、ハグをする者、皆が皆この勝利を喜んでいた。
……いや、うん…私の隣の人は違うみたいだけど…
「…」
『(凛くんさっきから何も喋らないんだけど…⁉︎)』
頭からタオルをかけているため彼の表情は分からない。ただ喜んでいないのは分かる。
彼はベンチに座り、なぜか私の腕を離さまいと掴んでいた。ど、どうしろと…
『(…凛くんの中でお兄さんを越えられなかった、とか感じたのかな…)』
…いや、私がどうこう言えるものじゃないか。彼なりの葛藤と決断があったわけだし…
そんなことを考えていると絵心さんと帝襟さんが入ってきた。
「今回の試合…特に最後の局面。潔世一のラストプレーは確実にブルーロックを世界に知らしめるゴールになった。
おめでとう、才能の原石共。お前らは凄いコトをやり遂げた」
絵心さんが褒めてくれたことに数名が驚く。私もその1人だ。意外と言えば意外…
「ただこの勝利は戦いの終わりではなく、ブルーロックの
「覚悟しとけよ才能の原石共。俺たちはもう引き返せない舞台まで来たぞ」と彼は部屋を出て行った。その背中姿は何だかかっこよく見えた。
「……ハッ、」
「いいね、ゾクゾクする」
「ああ、」
「上等だよ」
「はい!そして今日は勝利ボーナス特別メニューとして!食堂でいつもと違う豪華料理が食べ放題です!今日は皆でお祝いしましょー!」
「ウェーイ!」
「打ち上げパーリナーイ‼︎」
「先に風呂入ろうやー」
それぞれが部屋を出ていく。しかし凛くんは動かないし、私の腕から手を離すこともない。
『…凛くん?皆行っちゃったよ?』
「…」
『(…困ったなぁ…)』
「…」
「潔?…あー…、俺達さっき行っとくね。Aちゃんもまた後で」
『あ、うん。また…』
「サンキュ。すぐ行く」
潔くんが凛くんの前に立つ。
「……凛、絵心の言う通りお前がいなきゃ俺のゴールは生まれなかった」
「ありがとう凛。あれは俺とお前のゴールだ」
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苺子(プロフ) - AYさん» コメントありがとうございます!夢主ちゃんストレスばかりですが、日々頑張って働いてます…((キャラの心情の変化を心がけて書いているので、そう言ってもらえるととっても嬉しいです(о´∀`о)更新頑張ります! (5月10日 19時) (レス) id: b537714951 (このIDを非表示/違反報告)
AY(プロフ) - 夢主ちゃんの胃に穴が開きそう… 沢山休んで欲しい😭 あとだんだんと逆ハーになってて読むのがとても楽しいです!!更新頑張ってください! (2023年5月6日 14時) (レス) @page50 id: faf5f904a1 (このIDを非表示/違反報告)
苺子(プロフ) - ひかりさん» コメントありがとうございます!あなた様の小説拝見した事があります…!そんな人からコメントを頂けて嬉しいです🥰これからも応援よろしくお願いします…! (2023年3月17日 20時) (レス) id: b537714951 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - これは玲王様静かにブチ切れ案件っすね……☺️御曹司様はお強いですね…… (2023年3月16日 20時) (レス) @page47 id: 4a8f05344b (このIDを非表示/違反報告)
苺子(プロフ) - 乃愛さん» コメントありがとうございます!可愛らしいイラストですよね!作者も気に入ってます(*´꒳`*) (2023年3月14日 11時) (レス) id: b537714951 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:苺子 | 作成日時:2023年2月3日 17時