118話 痛み ページ22
『このピアス、カッコいいでしょ？…なーんて…』
「…」
『…いや、何か言って…』
話振ったこっちが恥ずかしいんだけど…すると彼は薄い唇を小さく開いた。
「…どこが、」
『ん？』
指先が伸びてくる。そして揺れる右耳のピアスにチャリ…と触れた。
「どこが一番痛かった」
『痛さ？あー…そうだな…首はあんまり痛くなかったし、ダイスとかかな？ここ、もろに固い骨があるトコ』
「首？」
『あれ、知らなかった？私首にもピアス開けてるの』
ヴァンパイアピアスを見せる。もう名前からして可愛いこの場所のピアスは気に入ってる。
『それで次はどこに開けるか悩み中なんだよね。…どこがいいとおも、』
「俺に聞くなカス」
『いや、そこまで言わなくても…』
相変わらずキレッキレだな…もう笑ってしまう。人に慣れてない、ひたすら威嚇する猫にしか見えない。
…多分昨日猫カフェ行った影響。
「……、俺が」
『…？なぁに？』
「…俺が開けてやってもいい」
『…えっ、』
「一番痛い場所な」
『何で⁉︎』
意外な提案。…え、冗談？いやでも凛くん冗談なんて言わないから本気？
というか凛くん本人は誰かのピアスを開けたことあるのだろうか、と彼の顔を見る。もちろん彼自身もピアスはつけていない。
『いやまぁ…してくれるなら別にいいけど、痛いのはあんまり…』
「あ？」
『…開けてくれると嬉しいデス』
これ冗談じゃないな…
うーん、と悩んでいると今度は直接耳に触れられた。冷たい指先に体が少し反応する。
「痛てぇ方がいいだろ」
『そ、それはちょっと…』
耳を親指ですりすりと触られる。恥ずかしいが無言でそれに耐える。
「(…その方が誰が開けたか覚えてられんだろ)」
指先が離れる。…凛くんの横顔を見て改めてイケメンだと思う。初めて会った時も私イケメンくんって呼んでたしな…
『…凛くんはピアス似合いそうだよね。綺麗な黒髪だから小さいゴールドの揺れるやつとか合いそう』
「そうかよ」
『開けてくれるならピアッサーかニードル買わないと。…あ、お揃いのピアスとか買う？』
「は？」
『ごめん、冗談。キモかった』
そんな蔑んだ目で見ないで…
『(取り合えず気を取り直して調べるか…“ピアス 場所”)』
「(…“ピアス お揃い”…)」
2人で当たらずとも遠からず、スマホで検索をかけた。
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苺子(プロフ) - AYさん» コメントありがとうございます！夢主ちゃんストレスばかりですが、日々頑張って働いてます…((キャラの心情の変化を心がけて書いているので、そう言ってもらえるととっても嬉しいです(о´∀`о)更新頑張ります！ (5月10日 19時) (
レス) id: b537714951 (このIDを非表示/違反報告)
AY(プロフ) - 夢主ちゃんの胃に穴が開きそう… 沢山休んで欲しい😭 あとだんだんと逆ハーになってて読むのがとても楽しいです！！更新頑張ってください！ (2023年5月6日 14時) (レス) @page50 id: faf5f904a1 (このIDを非表示/違反報告)
苺子(プロフ) - ひかりさん» コメントありがとうございます！あなた様の小説拝見した事があります…！そんな人からコメントを頂けて嬉しいです🥰これからも応援よろしくお願いします…！ (2023年3月17日 20時) (レス) id: b537714951 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - これは玲王様静かにブチ切れ案件っすね……☺️御曹司様はお強いですね…… (2023年3月16日 20時) (レス) @page47 id: 4a8f05344b (このIDを非表示/違反報告)
苺子(プロフ) - 乃愛さん» コメントありがとうございます！可愛らしいイラストですよね！作者も気に入ってます(*´꒳`*) (2023年3月14日 11時) (レス) id: b537714951 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：苺子 | 作成日時：2023年2月3日 17時
