96話 悪魔と天才 ページ48
『…後半までそろそろだし移動しようか』
時計を確認し、スタジアムに向かう通路へ出る。私の前には潔くんと凛くんが歩いている。
今の所はこっちが勝ってるから相手も死ぬ気で勝ってくるだろうな…糸師選手はどうでるか…と考えている斜め後ろからの気配。
「暴れてるねぇ下まつげ弟♪」
『…！』
「…チッ。面倒くさいのが出てきやがった」
士道くんだ。しかもジャージ姿じゃなくユニフォーム姿。試合に出ないと思っていたがまさかここで投入？
『(まぁ、あっちは現状負けてるわけだし何より糸師選手が取り入れた選手だし…)』
「でもお前の爆発もここまでだぁ。どっちがNo.1か決着つけようぜ凛ちゃん」
「ちょ…おい！やめろよ士道…！」
「…あー、ちょうどよかったぜ。俺の試合に華を添える噛ませ犬が欲しかった所だ。金髪害虫野郎」
「以外同文でちゅ！お兄ちゃん大好きっ子」
『ちょ、ちょっと。ここでも喧嘩しないでってば』
それでも2人は睨み合うのをやめない。仲良くしろとは言わないから喧嘩しないで…
「なーAちゃん。これが終わったらシェアハウスしよーな」
『ぐえ、』
「あぁ？何言ってんだ、頭沸いてんのか触角害虫」
「こちとら二次選考時に約束済みなんだよリンリン」
『いやあれはその場の勢いっていうか、士道くんが一方的に言ったっていう、か…』
「もう家には戻ってこなくていいから」
『(……あー…)』
いつぞや話した母との会話を思い出す。…確かにもう家には帰れないしな…
『……、それもいいかも』
「は？」
「マジで⁉︎」
『えっ、いや、うん？士道くんが稼いでくれればいいかなぁなんて…』
…やめて凛くん、そんな蔑んだ目で見ないで。潔くんもちょっと引いてるんだけど。
「はー、マジでやる気出てきたわ。ぜってぇ毎日退屈させねーし」
『試合に勝ったらにしてほしいかな。……どの道もう家には帰れないし』
「…？A…？」
『あ、あと糸師選手に言っといて。こっちが勝ったらサイン下さいって』
潔くんが不思議そうに首を傾げ、口を開こうとする。がそれを遮るように私が士道くんに向かってそう言った。
「へいへい、じゃあ伝えとくよ」と彼は先にフィールドへと向かって行った。
『…はぁ…』
「バカじゃねーの、お前」
『う…』
「俺らが勝つんだから問題ないだろ、睨まないの」
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苺子(プロフ) - kaedeさん» コメントありがとうございます！隙あらば夢主ちゃんに構ってアピールする士道くんです（） (2023年1月20日 19時) (
レス) id: b537714951 (このIDを非表示/違反報告)
kaede(プロフ) - あは。もうありがとうございます。士道くん最高すぎて逝きそう (2023年1月19日 21時) (レス) @page42 id: 426304659c (このIDを非表示/違反報告)
苺子(プロフ) - 猫さん» コメントありがとうございます！面白いと言ってもらえて嬉しいです…！更新頑張ります (2023年1月19日 21時) (レス) id: b537714951 (このIDを非表示/違反報告)
苺子(プロフ) - 朝花さん» ご心配ありがとうございます。これからもこの小説を読んでくださると嬉しいです。よろしくお願いします (2023年1月19日 21時) (レス) id: b537714951 (このIDを非表示/違反報告)
奥山乃愛(プロフ) - 朝花さん» 分かりました！なんかすみません🙇 (2023年1月19日 6時) (レス) id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：苺子 | 作成日時：2022年12月25日 20時
