7話 食事 ページ8
ブルーロックに来てから3日目。私は頭を抱えていた。
『(ランクによって食事が変わるのはまぁ絵心さんの方針だからいいけど、潔くんとかイガグリくん質素すぎる…!)』
食堂でたまたま一緒になった2人とご飯を食べることになったのだが、選手たちのメニュー内容に驚いていた。
いやスポーツをしてるのにこんなに質素なことある?栄養学学んでる私から見なくても、健康面でよくないのは一目瞭然。絵心さんに言ってどうにかならないかしら…
「そういえば荊尾…さんの食事って自分で用意してるんすか?」
『名前呼びでいいよ、あとは友達からは苗字から取ってイバラって呼ばれてる』
「じゃあ…A」
「俺も名前で呼んでいい⁉︎」
『どうぞどうぞ。ご飯はね連合から支給されてるの。自分で作る時間ないし…』
行儀が悪いとは思うが英語長文の参考書を見ながら答える。
ここに来たからって勉強をしないという訳ではない。時間を見つけてやらねば…お行儀悪くてごめんね…
「これ、何て書いてあるの?」
『うわっ、』
「蜂楽⁉︎」
ズイッと潔くんと私の間から顔を覗かせたのは蜂楽くんだ。びっ、びっくりした…
『あ、ああこれ?まだ訳し途中なんだけど…あれ?』
「んにゃ?」
彼の親指を見るとうっすらと歯型の痕がある。本当にうっすら。彼は視線に気づいたのか「あ、これ?」と親指を見た。
「さっき少し寝ちゃってそん時噛んでたのかなー」
『もしかして癖になってるのかもね。…あ、ちょっと待って』
「(そう言えば蜂楽、鬼ゴッコの時も始めは寝てたな…)」
ポケットに手を入れる。確かは絆創膏が…あ、あったあった。
『良ければこれ使っ、て…』
取り出した絆創膏を見て言葉を止める。普通の絆創膏ではなく、子供用の猫がプリントされたやつだったからだ。
それを見て自分の顔がぷしゅーと熱くなるのがわかる。
『……ごめん、後で普通の渡すね…(はっずい…!色々失敗した…!)』
「え、俺気にしないよ?てか可愛いね!」
『う…ありがとう…にゃんこが好きだから…』
「(にゃんこ…)」
「(あんなに恥ずかしがってるのに買ったんだな…にゃんこ…)」
次回からは気をつけよう…恥ずかしいが蜂楽くんの指に絆創膏をつける。
……でもやっぱり可愛いなにゃんこ…
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苺子(プロフ) - ぺんぺんさん» コメントありがとうございます!読んで頂き嬉しい限りです(*´꒳`*)これからもよろしくお願いします! (2023年3月18日 23時) (レス) id: b537714951 (このIDを非表示/違反報告)
ぺんぺん(プロフ) - 最初からとっても面白いので、ついつい熱中して呼んでしまっています・・・。これからも頑張ってください!! (2023年3月17日 20時) (レス) @page28 id: 0923c869aa (このIDを非表示/違反報告)
苺子(プロフ) - ユイさん» コメントありがとうございます!今あなた様に出会えたことに感謝です((更新頑張ります!(*'▽'*) (2023年3月15日 22時) (レス) id: b537714951 (このIDを非表示/違反報告)
ユイ - 初コメ失礼します!もっと早く見つければ良かったです。好きです!応援してます (2023年3月14日 13時) (レス) id: 0e75ff5f17 (このIDを非表示/違反報告)
苺子(プロフ) - アレンさん» コメントありがとうございます!雪宮くんに振り回される夢主です((これからもよろしくお願いします…! (2023年2月4日 11時) (レス) id: b537714951 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:苺子 | 作成日時:2022年11月29日 16時