21話 八百長 ページ22
『はぁ…』
思わず重たいため息がでる。良くないとは思うが、色々疲れた…主に士道くんに。
後で潔くん達と凪くん達のチームに寄って、明日の試合に向けてコンディションの確認しないと。
あと喉渇いた…と、ふらふらと食堂に寄る。…あ、まだ人がいる。てっきりもういないと思ってたけど。
『(…凪くん達だ)』
凪くんと玲王くん、あと斬鉄くん。それにいつもの3人に加えてもう1人いる。
食堂には4人以外に誰もいないし、入ったら気づかれるわけで。私は席に近づき会釈をした。
「あ、Aじゃん。おつかれー」
『お疲れ様。何話してたの…って、君大丈夫？傷だらけだけど…』
確か彼はチームZの…久遠さん、だったか。顔には擦り傷があるし、サッカーの練習中にできたとは思わない。
『…口、切れてませんか？今消毒を…』
「っ、いい！余計なお世話だ」
『え、でも…』
「いいんだってA。コイツ、次のチーム戦で俺らに八百長を持ちかけてきたんだぜ？」
『八百長って…』と呟く。もしかして前回のチームZとチームWの試合時も？私が発言に困っていると凪くんが口を小さく開いた。
「もういいってレオ。この話めんどくさい。つーかもう咀嚼すらめんどくさい…帰ろーAおんぶしてー」
『いや流石に私は無理だって…』
のすっと腰付近に抱きつかれるが、流石におんぶは無理かな。凪くん身長190あるじゃん…
「というかお前はまだ食事を済ませてないのか？…あとこのステーキ貰ってもいいと思う？」
『チームVとチームZに用があって、一応飲み物だけ取りに…え？ステーキ？』
「んじゃ一緒に部屋行くべ」と凪くんを背負った玲王くんに手を引かれる。私は久遠さんが心配で後ろを振り返るも、何と声をかければいいのか分からず彼に引かれるまま歩く。
「ま、待ってくれ！もう少し話を、」
「ねぇレオ。何でこの人こんなに必死なの？」
「勝つためだろ」
「ふーん…頑張らなきゃ勝てないなんて、弱い奴ってめんどくさいね」
その言葉に少し引っかかる。…いや、彼なりの考え方だ。
『(天才って言葉で片付けると失礼とは思うけど、まぁ実際うまいしなぁ…)』
そんなことを考えていると、複数の足音。私は玲王くんの影から顔を覗かせた。
「おい待てよ」
少し怒気を含んだ声。その正体はチームZだった。
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苺子(プロフ) - ぺんぺんさん» コメントありがとうございます！読んで頂き嬉しい限りです(*´꒳`*)これからもよろしくお願いします！ (2023年3月18日 23時) (
レス) id: b537714951 (このIDを非表示/違反報告)
ぺんぺん(プロフ) - 最初からとっても面白いので、ついつい熱中して呼んでしまっています･･･。これからも頑張ってください！！ (2023年3月17日 20時) (レス) @page28 id: 0923c869aa (このIDを非表示/違反報告)
苺子(プロフ) - ユイさん» コメントありがとうございます！今あなた様に出会えたことに感謝です((更新頑張ります！(*'▽'*) (2023年3月15日 22時) (レス) id: b537714951 (このIDを非表示/違反報告)
ユイ - 初コメ失礼します!もっと早く見つければ良かったです。好きです!応援してます (2023年3月14日 13時) (レス) id: 0e75ff5f17 (このIDを非表示/違反報告)
苺子(プロフ) - アレンさん» コメントありがとうございます！雪宮くんに振り回される夢主です((これからもよろしくお願いします…！ (2023年2月4日 11時) (レス) id: b537714951 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：苺子 | 作成日時：2022年11月29日 16時
