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Noside(sideなしの方がやりやすいです。笑)
「意識障害の原因は低酸素脳症だろう」
葉山が言いづらそうに尋ねる。
『植物状態ですか…』
「その可能性もある。溺れた時間が長すぎた。」
「戻りました」
「どうだった?」
「上腕骨骨折のレスキュー隊員は現場近くの酒々井中央の救命に受け入れてもらいました。他の2人は軽傷なんで富里北病院に__」
答えている時に電話がなった。1番近かった名取が受話器をとった。
「はい。ああ名取です。先程はどうも…え?」
名取の顔色が変わったのを見て、白石は尋ねた。
「酒々井中央病院から。今運んだレスキュー隊員が急変したって…ショック状態で意識ないそうです」
「代わる。翔北救命センターの白石です。ショック状態というのは…?、、わかりました。すぐにヘリで向かいます。」
電話に応えながら、白石はチラと名取を見る。
『2人とも行ったけど、行かないの?』
「まさか俺のせい?」
『いや、当たり前でしょそんなん「まだフェローだし大丈夫か」
『…は?何言ってんの、?』
葉山は名取にキレる。
「そこら辺にしておこうよ、ね?」
それは灰谷によって止められた。
「酒々井中央病院から転院搬送されたって?」
「倉田正敏さん、57歳。血圧、触診で65。脈拍126です」
「ショックの原因は?」
白石は一瞬口篭りながらも、言った。
「…骨盤骨折です」
「それで何で二次病院に運んだ?初期評価は誰がした」
名取の口は動かず、藍沢が答える。
「名取です」
「これがわかんないってことあるか?」
「…いや…」
名取が言い訳をする前に、藍沢がピシャリと言った。
「見落としです」
「そうか…」
「藤川、こっち来れるか。今、大変そうだけど」
「ドリルくれる?あーこれなら、現場で気づかないってこともあるかな…」
その時、心電図モニターが警告音を鳴らし始めた。
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作者名:し る う ぁ | 作成日時:2022年7月27日 23時