運命か不幸か。 (ページ26)

今日:7 hit、昨日:55 hit、合計:40,211 hit

2-5 ページ26

横峯は、今日のヘリ要請の行動にて藍沢に褒められていた。

それを一緒にいた雪村、葉山に自慢した。

雪村と葉山は何も見ていないかのような去っていった。

その光景を白石は見ながら微笑んでいた。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
その日、葉山の母が目を覚ました。

菜々子は目を覚ました。

その時、藍沢以外のシニアドクターと冴島、灰谷は帰宅していた為、一時担当医は藍沢に。

雪村が急いで藍沢に声をかけた。

「藍沢先生、葉山さん目を覚ましました」

それと同時に反応するフェロー達。

そして強ばる葉山の顔。

それを見ていた名取が、心配そうに見ていた。

________＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

「ちょっと！！離してくれる！？あたし早く家帰りたいのよっ、！」

「横峯、抑えるの手伝ってくれないか」

「はい」

藍沢は横峯に声をかける。

葉山と名取は2個隣の患者を見ていた。

葉山はやる事が終わっている為、帰宅出来る。その為丁度逃げれると思って知らない顔をして母の前を少し通り過ぎると

「海宙ちゃん！」

菜々子は葉山を呼んだ

「あなた、私の家に戻らない？」

と。

葉山は泣きそうになる。

「とっても広いのよ。新しい男も出来たのよ？せっかくだし、そこで住みなさいよ」

そう言う菜々子を無視して葉山は医局へと向かった。

「なるべく薬は時間じゃないから使いたくない。

ベッドから落ちないようにしてくれ」

医局へ向かう葉山を藍沢は見ながら追いかけた。

「葉山」

『…なんですか、』

葉山は藍沢を睨むように見る。

「恐らく癌のステージの進み具合が早くなっている。
治療法がないんだ。今でもいい、母のそばにいてやってあげろ」

『いやです。

学費もまともに出してくれない、人が貯めてきたお金は盗む、そんな母親の面倒なんか見たくないです。

私は辛いことを全部楽の方向にいかないで努力で進んだ…今も、。それを家族によって邪魔されたくないんですけど』

「…、そうか。、お前は何も悪くない。ただ、最期の時はそばにいてやれ。」

と藍沢は葉山にその言葉を残して去っていった。