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「なんでって…、最悪の場合、死に至るかもしれない、でしょ?」
『そんくらいで死にませんよ。深くやってませんし、血管だって傷つけてないです』
「そういう問題じゃなくてね…」
『白石先生には関係ないことです
スタッフリーダーとして言ってくれてるんですか?
なら尚更、もっと関係ないです
そもそも、私をこんなにしたのは家族のせいです』
「、え?」
『私がずっと入院しててお見舞いには友達しか来なかったのは…、
父は私が母のお腹にいると分かったらお金だけ置いて家を出てった。
姉は数年前轢かれそうになった私を助けて交通事故死。
兄は中学時代の頃からギャンブルのやり取りで何回も補導されて退学。
挙句の果てには今はやくぶつにまで手を出して…全然家には帰ってこなかった。
もうほぼ母と2人暮らしだった
母は私が高校卒業したら何の言葉も残さず家を出てった。
こんなんで耐えられると思いますか?
いいですよね、白石先生は教授の父がいる。
それだけでも羨ましいですよ』
「そうだったんだ、でも本当にやめた方がいい、もっと葉山先生の事も知りた、」
そう言われた瞬間、医局に行くからちょうど置いておこうと思った自分の履歴をバン、と叩きつけた。
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作者名:し る う ぁ | 作成日時:2022年7月27日 23時