世界を歩く【名探偵コナン】part3

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side貴方








次に向かったのは泥棒エリア。



当たり前のようにルパンさんと怪盗キッドの看板が立ててあり、子供達だけでなく大人まできゃっきゃと楽しんで見ている。



いいのかなぁ。


ここのテーマパーク、警察とかに捕まらなきゃいいけど。







「Aお姉さん！」



「ん？どうしたの歩美ちゃん」



「歩美ね、実は泥棒さんに憧れてるの！」



「⁉だ、駄目だよ⁉」



「ち、違うの！そういう意味じゃなくて…っ」









歩美ちゃんの衝撃発言に慌てた私は思わず肩をガクガク揺さぶり正気を取り戻そうとする。



び、びっくりした…。



でもそういう意味じゃないって、一体…？






疑問符を浮かべているとク、と彼女が私の腕を引っ張り内緒話をするみたいに耳に口を寄せる。









「………歩美のね、心を奪ってくれる泥棒さんを待ってるの。でも、も、もう奪われてるんだけど…」









ぽ、と頰を染めながら話す歩美ちゃん。



うん可愛い。



言ってる事は衝撃的すぎてあれだけど、純粋にそう思ってるのは伝わる。





側で聞いていた哀ちゃんも微笑ましそうに彼女を見ていた。








「…ふふっ、そっか。じゃあ今度は、歩美ちゃんが泥棒にならなくちゃね？」



「…っう、うん…！」



「こんな可愛い泥棒さん、私ならすぐ盗まれちゃうなぁ」



「ほ、ほんと…？」



「もちろん。頑張って、応援してるから」



「ありがとう…！」









なんて眩しい笑顔をするんだろう。



こんな可愛い子に想われて、幸せ者だねコナン君？




熱い視線を彼に向ける歩美ちゃんに癒されてると、ふ、と哀ちゃんが隣に来てまた爆弾を落としてきた。








「＿＿＿＿で？貴方は一体どこの泥棒さんに奪われたのかしら？」



「………へ？」



「��彼��は気付いてないみたいだけど、見えてるわよ？襟の間から、誰かさんの愛の印が」



「っ⁉」



「それとも、あの人につけられたから何も言わないのかしら？あの人が気付かないなんて珍しいもの」








ニヤニヤして話す哀ちゃんに、咄嗟に首筋にあるソレを手で覆い隠す。



バレないように、首元の隠れる襟があるシャツ選んだのに…‼




でも彼女がいうように、まだ��彼��には気付かれてない筈。



思い出すのはあの言葉で、ぞくりと嫌な汗が背を伝っていった。









『分かっているなA。次会う時に他の男の香りがすれば、今度こそお前の全てを貰う』









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