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side貴方
未だくすくす笑うベルモットから逃げて、仕事用の本や資料を棚に並べてくれている安室さんの元へ向かう。
「任せっきりにしてしまってすみません…」
「いえいえ。…ベルモットに捕まったら中々逃げられないですからね」
「ふふっ、それ聞こえてたらまた捕まりますよ?」
私が冗談めかしてそういうと、彼も笑って「それは困ります」と少し眉を下げた。
彼はよくベルモットと行動してるみたいだからなぁ。
優しいけど男の人に対してちょっとだけ厳しい所あるし、安室さん自身も優しいからたくさん振り回されてそうだ。
ジンとだとどうなんだろ。
でもさっきの様子じゃ彼でもズカズカと言ってたね。
最強だなベルモット。
そんな事を考えながら作業をしていると、残りの箱に入っているのが上の段のものだけになった。
身長的にはギリギリ届くけど重たいのもあるし、台が必要かな?
近くにあった椅子を引っ張ってきてその上に立ち、更に少し背伸びして並べていく。
すると、急に焦った声を出した安室さん。
「…っAさん!上は僕がやりますから…‼」
「え?だ、大丈夫ですよ。椅子があるからそんなにしんどくはないので」
「そ、そういう問題ではなく…!とにかく降りて下さい‼」
「?」
………な、何をそんなに慌ててるのだろう。
不思議に思いながらも一旦降りると安堵の息をつく彼。
あの…?と声をかければ少し頰を染め、言いずらそうに口を濁らせている。
「……そ、その…短いスカートを履かれている時は、危険です…」
「え…、…っ!!?」
「だ、大丈夫です!見てませんから‼」
「ぁ、ぅ…、す、すみません…!」
…………忘れてた。
今日履いているのは、前に快斗君に貰った丈の短いスカート。
その事もあり今日赤井さんにあんな事されたの、に……
「…………っ!!」
「………?Aさん…?」
「い、いえ…何でもないです!お、教えていただいてありがとうございます!!」
思い出しちゃ駄目だ。
一気に火照ってしまった顔を隠すように安室さんに上段をおまかせして彼が途中だった下段の方をしようとすると…
「待って下さい」
パシッと腕を掴まれ、阻止された。
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かっぱの子(プロフ) - 架印靴気» 以後このような事がないよう理解を深めお話を書いていきたいと思っております。大変恐縮ですが、今回は暖かい目で見ていただけますと幸いです。 (2021年4月17日 2時) (レス) id: 7fb8980516 (このIDを非表示/違反報告)
かっぱの子(プロフ) - 架印靴気» ご指摘ありがとうございます…!これは本当に申し訳ございませんが、当時まじっく快斗の方を読んでおらず、誤った認識のままお話を書いてしまいました。きちんとお詫びが出来ておらず申し訳ございません。 (2021年4月17日 2時) (レス) id: 7fb8980516 (このIDを非表示/違反報告)
架印(プロフ) - まじっく快斗で明かされているのですが、快斗くんは大の魚嫌い。【活きている魚は見ただけでギョギョーッ!!と悲鳴を上げるし、魚料理にはドン引きするレベル】なので、91話の水族館でのデートは無理なんじゃないかと…。 (2021年2月16日 16時) (レス) id: cb6e7377c2 (このIDを非表示/違反報告)
哀歌 - 私はフラグありがいいです!赤井さんと安室さんの色気にはかないませんから! (2018年8月4日 17時) (レス) id: 120ea46722 (このIDを非表示/違反報告)
かっぱの子(プロフ) - 皆様コメントありがとうございます!!作者も散々悩んで、皆様からの暖かいコメントに甘えさせて頂く事にしました!明日続編をお作りしますので、これからもどうぞよろしくお願い致します!! (2018年5月26日 20時) (レス) id: 28c80c45d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かっぱの子 | 作成日時:2017年11月6日 20時