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昔むかし ページ25
それに続けて侑李、涼介とついて行く。
奥へと続くコンクリートの道は、意外と短かった。
見えて来た部屋は、電気が付いていた。
ドアはなく、そのまま入れる様になっている為、少しの足音も鳴らしてはならない気がした。
中に人がいるかは分からない。
岡本が先頭になってポケットに入っていたナイフを取り出し、ゆっくりと中を覗いた。
その後、誰もいなかったのか顔は部屋に向けながら手で「来い」と合図した。
中に入って見ると、よく分からない機械が至る所に置いてあった。研究所の様だ。
知「なんだ？ここ」
「ここは」と岡本が言った矢先、小さくカチャッと音がしたのを岡本は聞き取った。
その瞬間、反射的に山田と知念の頭を地面に押さえ込んだ。
二人は何があったのか全く分からずそのまましゃがみ込んだが、しゃがんだと同時に山田の嫌な記憶が蘇った。
銃声だ。
知「なんだ？今の音」
山「岡本さん、顔......」
岡本の頬は、切傷で赤く滲んでいた。
岡「お前....」
しかし岡本は切傷なんかどうでもよかった。
岡本の目の前には全身黒い服を着た男が銃を持って立っていた。
岡「なんでっ...」
男は、顔色一つ変えなかった。
岡「ユート…」
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作者名：甘菓子 | 作成日時：2016年9月14日 20時
