209 ページ9
カシャ、と漸く撮れた一枚。
A「見て！今の綺麗に撮れた！」
涼介「やっとかよ。」
初めてふたりで写真を撮った。
・
・
・
・
そういえば、迂闊に写真なんか撮ったりして大丈夫だったかな…
また伊樹先輩に見られたりして…先輩じゃなくても、違う誰かに…
涼介「おい。」
A「え？あ、送っとくね！」
・
・
・
・
涼介「え？いや、要らねえけど。」
A「なんでよ。送るからね！保存してね！」
送っておかないと忘れそうだし今やっとこう。
涼介のLINEを開いて写真を1枚送る。
・
・
・
・
涼介「俺次出るから。」
A「そーなんだ。」
次の種目なんだっけ？
あ、プログラム置いてきちゃったな。
・
・
・
・
涼介「…やって。」
A「…へ？…なんで？」
やって、と渡してきたのは赤色の鉢巻。
そんなもの、自分で巻けるでしょ。
・
・
・
・
涼介「痛えな…」
A「は？」
涼介「痛えなあ。誰かさんのせいで右手負傷したんだよなあ。」
わざとらしく涼介はそう言って掌を向けてくる。
・
・
・
・
涼介「利き手使えねえと不便で仕方がねえしなあ。」
A「わ、わかった！わかったってば、もう！」
結べばいいんでしょ！って奪い取った赤色の鉢巻。
校則違反な茶髪の髪はふわふわとしていて。
・
・
・
・
A「ねえ…火傷…、まだ痛む…？」
涼介「…そんなだけど。」
A「そっか…」
きゅ…、と縛って髪を整える。
・
・
・
・
A「できた。」
涼介「…ん。」
さんきゅ、と小さく呟いた涼介が立ち上がる。
A「いいなぁ。」
・
・
・
・
A「私も赤団がよかった。」
そうしたら、心置きなく涼介を応援したのに。
涼介「じゃあな。」
ぽん、と頭を撫でた涼介はグラウンドに消えていく。
・
・
・
・
応援席に戻ると、カレンちゃんも丁度帰ってきていた。
A「カレンちゃん！」
小走りで席に着くと、静かな校庭に黄色い歓声が上がる。
カレン「Aちゃん！始まるよ！各団の演舞！」
・
・
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1726人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
めがねっこ(プロフ) - 次から次へと…主人公ちゃんの入院中のことも気になりますが何より伊樹先輩が涼介くんに何を言ったのかも気になる…お見舞いに来なかったのもなにか関係あるのかなあなんて１人でもやもやしてます(笑)あと裕翔くんも何か言いかけた…気になりすぎます！！ (2017年11月3日 1時) (
レス) id: f984b0844c (このIDを非表示/違反報告)
すけさん。(プロフ) - 気になる気になる。入院している間に何が起こってたの？！！模試頑張ってください！^ ^ (2017年11月3日 0時) (レス) id: 030895ae91 (このIDを非表示/違反報告)
あすみ(プロフ) - 輝莉花さん» コメントありがとうございます！ 頑張ります！ (2017年11月2日 17時) (レス) id: 9eb015a482 (このIDを非表示/違反報告)
あすみ(プロフ) - ゆきえさん» ありがとうございます！ (2017年11月2日 17時) (レス) id: 9eb015a482 (このIDを非表示/違反報告)
輝莉花(プロフ) - 続きめっちゃ気になります！無理せずつ頑張ってなください！ (2017年11月1日 17時) (レス) id: efaf790b25 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あすみ
| 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/0059_asumin
作成日時：2017年9月2日 9時
