イン・ザ・ショコラ 5th *Ryosuke.Y*

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涼介「なにが？」


A「え？」


涼介「たかが写真のなにがいいんだよ。」


たかが写真って…！

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涼介「やたら写真撮りたがる女子の気が知れねえ。」


聞きました？！“インスタ映え”やらと言われてるこの時代に！写真を全否定しましたよ！


まあぶっちゃけわからなくもないけど。


A「残しておきたいんじゃない？」

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今日、誰とどこでなにをしたか。


記念とかそういうの置いておいて、データとして記録しておきたいんじゃないのかなぁ。


人間、簡単に忘れてしまうから。


A「でも、行事ごとなんて写真撮ってくださーいって来る子ばっかりじゃないの？」

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涼介「撮るわけねえだろ。めんどくせえ。1人ならまだしも、何人いると思ってんだよ。」


…この人自分がモテるということ自覚してるからタチ悪いよね。


そしてそれを否定できないくらいモテてるからさらにムカつく。


A「あっそう。何人いるかなんて知らないですけどね。」

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知りたくもないわ。だってそれだけライバルってことじゃん。


私はもう出番はないけど次の種目何かな…


そろそろ戻らないとカレンちゃんも戻ってきてるかも。


立ち上がった私の手を引く涼介が。

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A「なに？」


また同じ位置に座らせて涼介が隣に。


涼介「ケータイ。」


…出せってこと？差し出した手にポン、と乗せる。

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涼介「…チッ、逆光。」


…逆光ごときで舌打ちするなよ……なんて思ってたら。


A「え、…え？撮るの？」


涼介「いいからお前持て。」

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返されたスマホのカメラ機能を開いたまま。


A「え、だって、さっき面倒だって…」


散々言ってたのに…？


涼介「あんなの全員に対応してたら時間の無駄だろ。お前一人くらい別にいいよ。」

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一応私もJKですから？写真撮るのなんてまかせろって感じよ！


A「…ねえ、入らない。もっと寄って。」


涼介「腕のリーチが短いからだろ。」


A「は？！それ悪口！」

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