イン・ザ・ショコラ 5th *Ryosuke.Y*

224 ページ24

今日は部活もない日だしカレンちゃんもいないから終礼が終わって速攻教室を出た。


帰ってなにしよう。


…あ、勉強か。


まだテスト期間じゃないけどもうすぐだもんね。

・









・









・









・

そう思うんなら単語帳のひとつやふたつ持ち歩くべきなんだろうけど。


そんなの当然持ち歩いてないしね。


学校に置いてちゃったし英単語の勉強は明日かな。


なんて駅を降りて家までの道を歩いていたら。

・









・









・









・

目の前に見えたのは涼介で。


ケータイを触ってるのか猫背になってる。


相変わらず勉強しないよね。さっき電車で一緒だった3年生は必死に参考書に食らいついてたっていうのに。


…人のこと言えないけど。

・









・









・









・

A「……。」


…誰もいないよね？


一応前後に人がいないことを確認して駆け寄った。


トン、と肩を叩くと振り返った涼介。

・









・









・









・

A「ビックリした？」


涼介「…したした。」


A「絶対嘘だ。」


だって超棒読みなんだもん。

・









・









・









・

A「ゲーム？」


涼介「そんなとこ。」


それまで触っていたケータイをポケットにしまった。


A「…あやしー…。ほんとはアダルトサイト見てたんでしょ。」

・









・









・









・

涼介「…そーだな。お前じゃ物足んねえからな。」


A「…傷ついた。」


涼介「嘘だよ。」


…でも実際ほんとに私じゃなんも足りてないよね？！

・









・









・









・

涼介「テスト終わるまで風呂掃除も洗濯もお前がやるの忘れてねえだろうな？」


A「えー…うんー…忘れてはないけど…」


だってまだ2週間もあるじゃん。しかも教えてくれたと言っていいのかわからない教え方だったしなんか不服だよなあ。


涼介「けど、なんだよ。」

・









・









・









・

A「じゃあさ…テスト終わったら遊びに連れてってよ。」


なんて涼介がいいって言うわけないけどねー。


涼介「いいよ。」


A「えっ？！いいの？！」

・









・









・









・

涼介「いいよそんくらい。」


…嘘でしょ…絶対断られると思ったのに。


涼介「どっか行きたいとこでもあんの？」


A「え！ほんとに？行きたいとこある！」

・

・

・

225→←223

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す