イン・ザ・ショコラ 5th *Ryosuke.Y*

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…なにあの言い方。…死ぬの？


…まさか。


もやもやと多分解消されることのない疑問が募るばかりの頭の中をかき消すようにチャイムが鳴った。


A「…あ。」

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4限が終わってお昼ご飯の時間なんだけど…


今日カレンちゃん体調不良でお休みなんだった。


いつもふたりで食べてたからなあ。


…ぼっち弁当ってやつか。…寂しい。

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「あ、A！こっちおいでよ！！」


キョロキョロと誰か入れてくれないかな、なんて見渡していたら手を振ってくれた。


A「ありがと〜！ひとりで食べるとこだったよ。」


「あはは。ひとりはつらい。(笑)」

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ママが作ってくれたお弁当を広げた。


4人グループのところにいれてもらって、いつもより賑やかさが増す。


「あ、またLINEしてるー！」


「A聞いてよ。この子隣のクラスに彼氏できたんだよ！」

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A「えー？！おめでとう！」


「なんてきたの？」


「好きだよって？キャー♡」


はしゃぐ友達に当の女の子は照れたように頬を染める。

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…おめでとう、って、私は誰かに言われたかな。


いいなあ…私も恋バナで盛り上がってみたいし…


だめだ。そもそも私涼介と付き合うことを祝福されてないんだもん。


先輩含めて、この学校の生徒には少なくともおめでとうなんて言葉は…

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「えー？！だから勉強頑張ってるの？！」


「恋のパワーって無限大ね。」


…しまった。なんの話かついていけてないや。


「デートってどこ行くの？」

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「…水族館だよ。今ね、水中トンネルみたいなところがあってね、カップルで撮れるフォトスポットがあるんだって。」


…水族館なんて…行った記憶がほとんどないな。


「だから、テスト終わったら行こう、…って。」


A「……。」

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可愛いのは恋してるからなのかな。


嬉しそうに彼氏のこと話す友達も、それを聞く友達も楽しそう。


なにが不満なの？隠してるのが不満なの？デートに行けないのが不満なの？


そんなこと思ってないのに。

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