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さあ、やるぞ。目指せ平均点!なんて低い目標を掲げて教科書を開いた。
A「……。」
静かな部屋に自分のペンの走る音すら聞こえない。
だめだ。さっぱりわかんない!
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やっぱり教えて貰えばよかったかなあ。なんて今更後悔。
でも裕翔も自分の勉強あるだろうし。
それに裕翔にこんなに頼るのもなにかとよくない気がするし。
でもやる気だけ先走って頭が全然追いつかない!
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長々と書かれた公式を眺めていたら教科書に影ができた。
涼介「…何してんの。」
A「…勉強?」
涼介「珍しいことするんだな。退けよ。TVが見えねえ。」
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帰ってきて第一声がそれですか。
っていうかTV?私が勉強してるっていうのに!
A「人が勉強してんのにTV見るの?!」
涼介「じゃあ自分の部屋戻れよ。」
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A「や、自分の部屋だと…」
ベッドとか漫画とか雑誌とか…誘惑が多いっていうか。
A「っていうか、受験生でしょ!涼介の方が勉強した方がいいんじゃないの?!」
涼介「俺しなくても余裕だから。」
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さりげなく頭いいアピールむかつく!
でも最初のテストは教えてくれたおかげで1番いい成績取ったわけだし。教えてくれないかなぁ…なんて。
涼介「やだよ、めんどくさい。」
A「私まだ何も言ってない!」
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涼介「教えてくれないかなぁ、とか思ったんだろ。」
ひぇっ!図星すぎて何も言えねえ!!
A「頭いいなら教えてくれても…」
涼介「タダでそんな面倒なことやるわけねえだろ。」
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A「ひどい!金取る気?!」
うるせえなぁ、なんて言いながらリモコンを探す涼介に見つかる前に隠してやった。
A「いいじゃん!教えてくれても!」
涼介「嫌だっつってんだろ。」
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A「あー…わかった。どーせ1年の数学なんてもう忘れちゃったんでしょ!」
涼介「…あ?」
ギロ、と一瞬睨まれた視線にビク、としたけど。
半ば無理やり奪われたノートにスラスラとペンを走らせる。
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めがねっこ(プロフ) - 次から次へと…主人公ちゃんの入院中のことも気になりますが何より伊樹先輩が涼介くんに何を言ったのかも気になる…お見舞いに来なかったのもなにか関係あるのかなあなんて1人でもやもやしてます(笑)あと裕翔くんも何か言いかけた…気になりすぎます!! (2017年11月3日 1時) (レス) id: f984b0844c (このIDを非表示/違反報告)
すけさん。(プロフ) - 気になる気になる。入院している間に何が起こってたの?!!模試頑張ってください!^ ^ (2017年11月3日 0時) (レス) id: 030895ae91 (このIDを非表示/違反報告)
あすみ(プロフ) - 輝莉花さん» コメントありがとうございます! 頑張ります! (2017年11月2日 17時) (レス) id: 9eb015a482 (このIDを非表示/違反報告)
あすみ(プロフ) - ゆきえさん» ありがとうございます! (2017年11月2日 17時) (レス) id: 9eb015a482 (このIDを非表示/違反報告)
輝莉花(プロフ) - 続きめっちゃ気になります!無理せずつ頑張ってなください! (2017年11月1日 17時) (レス) id: efaf790b25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あすみ | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/0059_asumin
作成日時:2017年9月2日 9時