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伊樹「平気。応急処置してくれたお陰で軽い捻挫で済んだしね。」
それは…涼介がやったんでしょう。
怪我した人を助けただけで…それが偶々伊樹先輩だっただけで…
それなのに。わかってるのに。なんでこんなモヤモヤするんだろう。
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私…最低なのかな…
A「よかったです…」
伊樹「本当に思ってるの?それ。」
A「え?」
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伊樹「もっと大怪我すればよかったのに、とか思わないの?」
A「なんで…そんなこと…」
伊樹「私なら思うから。」
私が大怪我すればいいって?…そしたら、私は涼介のそばにいられないからって?
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なんでそんな酷いこと思いつくの…
伊樹「こんな擦り傷程度なら……転ばなきゃよかった。」
先週まで暑かったのに、吹き抜けた風が冷たい。
え?…わざと?故意で転んだっていうの?
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A「どういうことですか…あのとき…」
伊樹「…試してみたかっただけ。」
だからって……
A「なんでそんなことするんですかっ?!」
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伊樹「はっ?…ちょ、っとなに…!」
腕を組んで立っていた先輩に急に掴みかかったからか、先輩は驚いた顔をした。
A「あなたの事心配している人は他にもいるんですよ!?もっと自分をっ…!」
伊樹「いらないのっ!」
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伊樹「他はいらないの。涼介だけでいい。」
…やだ。…やめてほしい。
伊樹「わかったでしょ?私が傷ついていたらあの人は私に手を差し伸べる。…そこに彼女がいても。」
…違う。…ただの人助けでしょ…
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伊樹先輩が私だったとしても、涼介はきっと助けてくれる。
私じゃなくても、伊樹先輩じゃなくても、そんなの関係なしに手を差し伸べてくれる。
…そうでしょう?…それが今回は伊樹先輩だっただけでしょ?
特別な感情なんて…なにも…
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伊樹「…もう、離してよっ。」
鬱陶しそうに掴んだ腕を払われた。
A「……」
「何やってんの。」
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めがねっこ(プロフ) - 次から次へと…主人公ちゃんの入院中のことも気になりますが何より伊樹先輩が涼介くんに何を言ったのかも気になる…お見舞いに来なかったのもなにか関係あるのかなあなんて1人でもやもやしてます(笑)あと裕翔くんも何か言いかけた…気になりすぎます!! (2017年11月3日 1時) (レス) id: f984b0844c (このIDを非表示/違反報告)
すけさん。(プロフ) - 気になる気になる。入院している間に何が起こってたの?!!模試頑張ってください!^ ^ (2017年11月3日 0時) (レス) id: 030895ae91 (このIDを非表示/違反報告)
あすみ(プロフ) - 輝莉花さん» コメントありがとうございます! 頑張ります! (2017年11月2日 17時) (レス) id: 9eb015a482 (このIDを非表示/違反報告)
あすみ(プロフ) - ゆきえさん» ありがとうございます! (2017年11月2日 17時) (レス) id: 9eb015a482 (このIDを非表示/違反報告)
輝莉花(プロフ) - 続きめっちゃ気になります!無理せずつ頑張ってなください! (2017年11月1日 17時) (レス) id: efaf790b25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あすみ | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/0059_asumin
作成日時:2017年9月2日 9時