2-3話 ページ4
Aside
「え？『タルト』…それだけか？」
「そーだよ、それだけ！！！
小腹が空いたから寮のキッチンに行ったら
冷蔵庫にタルトが冷やしてあったんだよ。」
「しかも、ホール3つ分も！だから＿＿＿＿」
さっきとは打って変わって少し口調を強くして
不機嫌になりながら寮での事を語り始めた
◆◇◆
...。
〜reminiscence〜
「はあ、初日から疲れた〜。
夕食たべそこねたし、腹減ったな。」
そう思い冷蔵庫の中を『何かないかな〜』と
ガサゴソと探すと...。
「なんか冷蔵庫に入って……
あ、タルトがある！うっまそー！」
3ホールもある涎が出るくらい美味しそうなタルトが見つかる
…こんなにあるんだし
一切れくらい食べてもわかんねーよな♪
そう思い、美味しそうなタルトに手を伸ばし
掴み取って、口へと運ぶ
「いっただっきまーす。」
食べてみると、口に広がっていく甘み
......まるでプロが作るタルトのようだ。
「……ウワッ！何これウマッ！」
「美味しくて当たり前だ、だって
トレイの作ったタルトはいつでも絶品だからね。」
「いやこれマジ美味いよ！
店で売ってるのより…………」
あれ、さっきまで人....居なかったよな
俺、今誰と喋って...?
確認する為恐る恐る後ろにゆっくりと振り返る＿＿＿＿。
「って、『寮長』！？」
振り返り、後ろに居たのは
この寮の寮長、リドル・ローズハート寮長が腕を組み仁王立ちで
＿＿＿俺の事を睨みつけていた。
「ボクのものに手をつけるなんて
いい度胸がおありだね。」
寮長の声は嫌味と静かな怒りが込もっている。
「ハートの女王の法律・第89条
『女王の許しなくタルトを先に食べてはならない』
タルトの窃盗は許しがたい重罪だ！」
「 オフ・ウィズ・ユアヘッド！ 」
「ギャー！！」
◆◇◆
...。
「……ってわけ」
「 …うん。 」
「 ………………。 」
呆れながらまだ温かいホットミルクを啜る
「どっちもどっちなんだゾ。」
「自業自得、馬鹿なんじゃないの...?」
「たかがタルトを盗み食いしただけで魔法封じされるのはおかしくね！？
魔法士にとっては手枷と足枷つけられるみたいなもんじゃん
しかも『3ホール』もあるんだよ！？ 絶対1人で食い切れねーだろ！」
「心が狭いにもほどがあるでしょ！」
...まぁ、気持ちは分からんでもないが
まるで保育士の様な気持ち
「おでは悪くない!」
みたいな。
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紙粘土 - ご指摘ありがとうございます!すみません、すぐ修正致します。 (2021年10月24日 15時) (
レス) id: 0355e6519f (このIDを非表示/違反報告)
寝子(プロフ) - とても面白いです！ここまで一気に読ませていただきました。ただ…少しだけ気になったのですが…「貴女」←だと女性を指す表記だと思うんです。主人公は男性なので「貴方」が適当かと…すみません…読むときに気になってしまって…内容はとても面白いです！ (2021年10月24日 10時) (レス) @page5 id: 031b8fe371 (このIDを非表示/違反報告)
紙粘土 - ありがとうございます!お褒めいただき恐縮です。これからも体調面にも気を付けつつ更新していきたいと思います。 (2021年10月23日 3時) (レス) id: 0355e6519f (このIDを非表示/違反報告)
死音心音2.0(プロフ) - 続編おめでとうございます！｢��｣から見させていただいていたのですが、言葉選びや表現がとても素敵で大好きです。これからも無理のない程度に頑張ってください！ (2021年10月23日 2時) (レス) id: 2a5e77e557 (このIDを非表示/違反報告)
紙粘土 - 前作から見ていただいているとは...とてもありがたいです。ただいまお話を考えておりまして、更新が遅くなるかもしれないのですが待って頂けると嬉しいです。コメントありがとうございます。長文失礼致しました。 (2021年10月22日 23時) (レス) id: 0355e6519f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紙粘土 | 作成日時：2021年10月22日 13時
