8-37 粒目 ページ37
烏「おい、A。」
共有スペースへ向かうため
ダーツを握りしめて廊下を歩く私を兄さんが引き止めた。
烏「練習か…?お前疲れてるだろ。ほどほどにしろよ。」
貴「疲れてるのはお互い様でしょ。練習ってほどじゃないから大丈夫。」
烏「……………疲れてるって、すんなり認めるのな…。」
貴「………はい?」
烏「いや、まぁいいわ。そいえばお前、梟谷のセッターと付き合ってるって?」
貴「げっ」
思わず声が出た私に、"げっ"ってなんだ!と兄さんが少し怒る。
親族にバレると、友達に冷やかされるのとは違って
危機感みたいな感覚になるのなんでだろう。
烏「お前に限らず、部員達にも、恋愛してる暇あるのかよ。なんて古臭い事言わねーよ。たださっき、向こうから丁寧に挨拶して来てな。」
貴「へ!?あ、赤葦くんが!?」
烏「『いつも夕飯頂いてます。』とか…あと、色々。それはそれは礼儀正しくな。」
貴「〜〜っ」
烏「いい彼氏だな。じゃ、早く休めよ。」
兄さんは私の彼氏を軽く叩き、トイレへ入って行った。
すれ違ったときほんのりアルコールの匂い…。
今回も監督、コーチ陣で飲んでるのか…。
.
.
変な緊張から解放された私はそのまま共有スペースへ。
.
「ーー…。」
「…ーーー。」
話し声?…2人?
蛍は来るって言ってたけど、
他にもう1人誰かいるんだろうか。
貴「あ、、噂をすれば…?」
.
.
貴「お疲れー。赤葦くんも…」
赤「ん。お疲れ、水宮。」
ふわっと微笑む顔。
トクン。と
自分の鼓動が大きくなるのが分かる。
この感覚を感じるたび
本当にこの人を好きになってしまったんだと感じる。
どうしてくれるの?この気持ち。
兄さんにまで挨拶してくれたのも
恥ずかしいけど凄く嬉しくなっちゃうよ。
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chocola ぽんむ(プロフ) - さぁや様 コメントありがとうございます!!毎日読み返して…なんて嬉しすぎます!これからもお付き合いいただけると嬉しいです! (2021年12月17日 20時) (レス) id: ecbc6eb541 (このIDを非表示/違反報告)
さぁや(プロフ) - 初めて読んだ時、とても気にいりました!完結まで頑張ってください!毎日読み返してます! (2021年12月15日 21時) (レス) id: 3ef3c39db1 (このIDを非表示/違反報告)
chocola ぽんむ(プロフ) - もえ様 コメントありがとうございます!ずいぶん亀更新になってしまってますが、最後まで書き切る予定ですので、これからもよろしくお願いします! (2021年9月6日 18時) (レス) id: ecbc6eb541 (このIDを非表示/違反報告)
もえ(プロフ) - 最近読み始めた者ですが、すごく好きです…!!更新楽しみにしております。 (2021年9月5日 16時) (レス) id: a988e3c67f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽんむ | 作成日時:2021年6月2日 8時