6-9 粒目 月島side ページ9
代表決定戦の出場権を、獲得した僕たちは、
興奮冷めやらぬまま、ミーティングを終わらせ
Aの試合に釘付けになっていた。
普段と全く違う顔で戦う彼女は
力強くて、正直…とてもかっこよかった。
『この成績は予想外の快挙』
『来年からプロデビューが決まれば間違いなく入賞争いに食い込むだろう。』
素人の僕たちにも分かるぐらい
業界のAの高評価が伝わってくる。
ただ、Aが負けた瞬間から
全員黙り込んだままだった。
いつもうるさい単細胞部員も歯を食いしばり
画面を見つめたまま。
烏「ここまで来れたら上出来だ。」
コーチの声に全員が振り向く。
烏「今日の相手は全員、ダーツで飯食ってるんだ。そこに片足突っ込んでるだけの様なAが、そもそも勝てるわけない。背負うもんが違う。」
澤「相手は…生活かけて戦ってる選手達…。」
日「生活のかかったダーツ…。」
珍しく日向が静かに呟く。
烏「あぁ。負けるつもりで挑んではないと思うが、厳しいのはあいつも分かってた。……………とはいえ、悔しかったとは思うがな。」
試合直後、相手を激励するかの様に笑顔で握手し
駆け寄るファンにも笑顔で丁寧に対応していたA。
悔しい。
その気持ちは画面越しでも
彼女の背中から伝わってくるのに
その笑顔の対応はすでにプロだった。
烏「明後日にはココ顔出すだろうから、温かく迎えてやってくれ。さぁ、お前らも疲れたろう。しっかり飯食って休め！帰るぞ！」
コーチの言葉に片付けを始める部員達。
倉庫に向かう僕をコーチが引き止めた。
烏「電話でも1本入れてやってくれ。」
月「……………なんで僕なんですか？」
烏「…………いや…俺だと、強がるんだよあいつ。」
月「僕でも同じですよ。」
眉間にシワを寄せて難しそうな顔をするコーチ。
月「………まぁ…一応かけてみます。僕なんかがかける言葉無いですけど。」
烏「そんなことねーよ。じゃあ頼むわ。」
まだ中途半端な僕が、
あんな表情で戦うAにかける言葉なんて
本当にない。
そう思うと同時に
他にもっと適任者がいる。
そうも思ってしまうことに…
チッ…。
悔しく感じる。
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chocola ぽんむ(プロフ) - どれみ様 コメントありがとうございます！ドキドキして貰ったところから、だいぶお待たせしてゴメンナサイ。。ここからまた頑張りますのでよろしくお願いします！ (2020年12月26日 21時) (
レス) id: ecbc6eb541 (このIDを非表示/違反報告)
どれみ(プロフ) - 赤葦くん！！もう赤葦くんの告白からドキドキがとまりません。通知が来るたびにやにやしてしまいます！素敵な物語ありがとうございます！ (2020年12月21日 19時) (レス) id: d721a38bc3 (このIDを非表示/違反報告)
chocola ぽんむ(プロフ) - mamitomami様 いつもありがとうございます！ようやくここまで来ました！そして、敢えてキュンと来ない告白の感じにしました。あかーしらしい気がしたので…。。。いつも嬉しいコメントありがとうございます！頑張ります！ (2020年12月21日 19時) (レス) id: ecbc6eb541 (このIDを非表示/違反報告)
mamitomami(プロフ) - やっときました。待ってましたこの展開を！！赤葦くんらしい。ぽんむさんのかくハイキューメンバーとても好きです。とてもイメージしやすいです。これからの展開楽しみにしています。頑張ってください。 (2020年12月21日 9時) (レス) id: fb1f5e03e2 (このIDを非表示/違反報告)
chocola ぽんむ(プロフ) - え様 ありがとうございます！！！長くなってしまいましたが、最後までなんなくは出来上がってますので、更新スピード不安定ですがよろしくお願いします！コメント凄く嬉しかったです！ (2020年12月1日 9時) (レス) id: ecbc6eb541 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽんむ | 作成日時：2020年11月26日 5時
