〈HQ〉君のチョコレート【赤葦京治】【完結】6

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食後、赤葦くんは付き合った記念だからと、

お会計を持ってくれて

チョコレートまでテイクアウトしてくれた。

申し訳なく思っていると

明日の夕飯、期待してるよ。と

肩をぽんと叩いて店を出た。






そして、さらに…







貴「この至れり尽せりは…」








赤葦くんはマンションまで私を送ってくれていた。

カフェから家までは

そんな大した距離でもないのに…。





赤「こんな時間に女の子を1人で歩かせないよ。それに、水宮の家にお邪魔した時は、俺が至れり尽くせりな状態だからお互い様。」

貴「明日は丁重におもてなしさせていただきます。」

赤「はは。ありがとう。」





冗談を言い合っていると、

あっという間に自宅マンションに着いた。









カフェからここまでも…

梟谷からカフェまでの道のりも

手を繋いだりする事はなく

以前の距離感で歩いた私たち。






だけど、微笑む赤葦くんの表情が

前より優しくまっすぐな気がして







彼と近づいたな…






付き合ってるんだな…





と実感する。









赤「じゃあまた明日。校門でね。」

貴「さっき教えてくれた時間だよね。また明日。」

赤「うん。その時間なら練習がひと段落してるから、迎えに行ける。」

貴「分かった。ありがとう。赤葦くん、気をつけて帰ってね。」

赤「うん、ありがとう。」






もう一度また明日。とお互いに言葉を交わした。









赤葦くんの背中を見送る。

1度振り返ってくれた彼は

ヒラヒラと手を振った。









じんわりくる感謝の気持ちを噛みしめながら

私は赤葦くんの背中が見えなくなるまで見送った。

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