オッパ ページ13
その夜。
さっきまでが賑やか過ぎたせいか、家の中がやけに静かだった。
Aは自室に入るとベッドに潜りこむ。
放ってあった携帯。
着信履歴は無し。
"Aは…どうしたい…？"
ふと思い出されるソンミンの問いかけ。
『私は………。』
"あと…3日だよ…"
あと3日したら…
ドンへはまた韓国に帰って…
また…
会えなくなって…
携帯をギュッと握りしめた。
"愛してるよ…"
「愛してる…………。」
呟けば、それに答えるように頬に涙が落ちた。
「ドンへ……。」
ストッパーが外れたように、一粒落としたら止まらない。
Aは頭をもたげる。
その時。
Aの手の中の携帯がブンブンと震えだした。
ハッとして頭を上げると、手の甲で涙を拭う。
鼻を何度かすすると携帯を耳に当てた。
『もしもし…。』
少しの間の後。
LT「A…？」
「トゥギ…オッパ…？」
よく聞いた穏やかな声が耳に流れると、一気に緩んでしまう涙腺。
我慢していないと、声をあげて泣いてしまいそうな程だった。
LT「ごめんね…夜遅くに…。今、少し話せるかな…？」
「うん…。大丈夫…。」
自分の声がやけに大きく聞こえる。
Aは膝を立てると、布団をグイッと引っ張った。
LT「今日…ソンミナたちが行ったね…？」
「うん……。」
LT「結構…きつい言葉を言ったって…言いに来たんだ…。大丈夫…？」
「……Aは……どうしたいって……。」
ドンへは…
欠けたものを取り戻そうとしてるのに…
私は…？
って…
LT「そう…。ごめんね…。」
「ううん………。」
小さなため息が聞こえる。
LT「A……。正直に話して…？」
「え…。」
LT「今、ラウンジに来てて、俺一人だから…。」
誰も聞いてないから…
誰にも聞かせないから…
抱えている事を…
包み隠さず…
心の叫ぶがまま正直に…
話していいんだよ…
肩が震えて、唇が震えて、それに誘われるように涙が頬に落ちる。
それでも声を震わせないように必死に装おうとした。
「私は……。」
詰まる言葉。
泣いている事はすぐに伝わった。
ドンへに…
会いたい…
愛してると言って欲しい…
抱きしめて欲しい…
オッパ…
私は…
どうしたらいい…？
私はやっぱり…
ドンへを泣かせる事しか…
出来ない…
イトゥクはラウンジの端でAの泣き声をずっと聞いていた。
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ゆちょみん(プロフ) - みゅうみゅうさん» お読みいただきありがとうございます。手作りのガトーショコラ素敵です＾＾ 引き続きお楽しみ下さいね！！ (2017年2月14日 21時) (
レス) id: 2956dc90c7 (このIDを非表示/違反報告)
みゅうみゅう(プロフ) - 更新ありがとうございます！このお話のドンヘさんがとても好きで、今日のバレンタインにガトーショコラを焼きました^^今はとても切ない二人だけど幸せになれたら良いな。これからも楽しみにしています。 (2017年2月14日 19時) (レス) id: 55c32e169a (このIDを非表示/違反報告)
ゆちょみん(プロフ) - yukichiさん» いつもお読みいただきありがとうございます。迷走してませんか？大丈夫でしょうか。時間が許す限りUPしますね！ (2017年2月14日 17時) (レス) id: 2956dc90c7 (このIDを非表示/違反報告)
yukichi(プロフ) - 毎日繰り返し読んでいます。ほんと胸が痛いです(´；ω；｀)物語にどっぷり引きずり込まれて１日中考えてることもあります（笑）はやくドンへの元へ帰りたいな。 (2017年2月14日 7時) (レス) id: 7799256b4d (このIDを非表示/違反報告)
ゆちょみん(プロフ) - みきさん» コメントありがとうございます。覚えていてくれたんですね。本当に嬉しいです。昨日完結させましたのでこれからどんどんUPします。ただいまです！ (2017年2月13日 17時) (レス) id: 2956dc90c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆちょみん
| 作者ホームページ：http://ameblo.jp/yuchuming
作成日時：2017年2月10日 18時
