割り切れないこと ページ2
夕方。
遥斗はテミンとレストランを出る。
ﾊﾙﾄ『悪かったな…急に連絡して。』
遥斗より少し小柄なテミンは笑顔を返す。
TM『ダイジョブ。チョウド、ニホン、キテタ。』
ﾊﾙﾄ『お前、相変わらず行ったり来たりしてんのか？』
TM『え…まぁ…うん…。』
ﾊﾙﾄ『何してんのか知らねぇけど…大変だな…お前も。』
遥斗の言葉に苦笑いが返ってきた。
大通りの交差点。
信号が青に変わると一斉に動き出す人の波に乗って、ゆっくりと足を踏み出す。
TM『ハルト……ナンカ、アッタノ……？』
ﾊﾙﾄ『え…。なんかってなんだよ？』
予想もしてなかったテミンの一言にきょとんとする顔。
TM『ゲンキ、ナイヨウニミエタ。ボォーット、シテタシ。』
交差点を渡りきったところで足を止める遥斗。
少し遠い目をして小さなため息をつく。
ﾊﾙﾄ『なんかさ……割り切れねぇんだよ……。』
TM『ワリキレ……ン……？』
日本語の意味も、遥斗の言う意味も分からなくて首を傾げた。
ﾊﾙﾄ『女なんて…謎だらけのめんどくさい生き物だと思ってたけど…益々分かんなくなったわ…。』
TM『オンナ？カノジョ、ノ、ハナシ？』
遥斗は小さく首を横に振った。
ﾊﾙﾄ『なぁ……お前だったらどうする…？』
一度捨てたもん…
また拾えるか…？
んー…と唸る声。
TM『ゴメン…イッテル…イミ、ヨク、ワカラナイ…。』
ハッとする遥斗。
苦笑いを見せる。
ﾊﾙﾄ『ごめん。忘れて。』
テミンは担いでいたリュックを背負い直すように揺らす。
遥斗の少し先で足を止めると振り返った。
TM『ハルトノ…イッテルコト、カノジョ…ッテ、イミナラ…。』
僕なら…
もう拾わない…
捨てたいと思う理由があった…
逃げたいと思う出来事があった…
そうして捨てたものなら…
僕なら…
どんなに未練が募っても…
もう拾わない…
ううん…
拾えない…
遥斗は難しい顔でテミンを見ると、また並んで歩き出す。
俺も…
そうだわ…
そう頭で呟いて。
TM『イミ…アテタ？』
不安そうな声色に小さく頷く。
ﾊﾙﾄ『あぁ。ほとんどアタリ。』
TM『ヨカタ。』
そしてニッコリ笑う。
ﾊﾙﾄ『なぁ、今夜はこっちに泊まるんだろ？』
TM『ウン。』
ﾊﾙﾄ『うち来いよ！』
TM『エ…。』
ﾊﾙﾄ『決まり！こっから近いし、行こうぜ！』
遥斗は唐突に切り出すと、テミンの腕を掴むとグイグイ引いて歩き出した。
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ゆちょみん(プロフ) - みゅうみゅうさん» お読みいただきありがとうございます。手作りのガトーショコラ素敵です＾＾ 引き続きお楽しみ下さいね！！ (2017年2月14日 21時) (
レス) id: 2956dc90c7 (このIDを非表示/違反報告)
みゅうみゅう(プロフ) - 更新ありがとうございます！このお話のドンヘさんがとても好きで、今日のバレンタインにガトーショコラを焼きました^^今はとても切ない二人だけど幸せになれたら良いな。これからも楽しみにしています。 (2017年2月14日 19時) (レス) id: 55c32e169a (このIDを非表示/違反報告)
ゆちょみん(プロフ) - yukichiさん» いつもお読みいただきありがとうございます。迷走してませんか？大丈夫でしょうか。時間が許す限りUPしますね！ (2017年2月14日 17時) (レス) id: 2956dc90c7 (このIDを非表示/違反報告)
yukichi(プロフ) - 毎日繰り返し読んでいます。ほんと胸が痛いです(´；ω；｀)物語にどっぷり引きずり込まれて１日中考えてることもあります（笑）はやくドンへの元へ帰りたいな。 (2017年2月14日 7時) (レス) id: 7799256b4d (このIDを非表示/違反報告)
ゆちょみん(プロフ) - みきさん» コメントありがとうございます。覚えていてくれたんですね。本当に嬉しいです。昨日完結させましたのでこれからどんどんUPします。ただいまです！ (2017年2月13日 17時) (レス) id: 2956dc90c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆちょみん
| 作者ホームページ：http://ameblo.jp/yuchuming
作成日時：2017年2月10日 18時
