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kotaro side.
「ええの？ふうさん」
「…何がやねん」
「西村さん、行ったけど」
「…べつに」
さっきから俺の肩に顔を埋めてるふうさんは
拗ねてるのか落ち込んでるのか、はたまたその両方なのか
西村さんが出ていく前散々煽ったのが効いてるみたい。
「…俺には関係ないって言われたもん」
「Aも本心やないと思うけどなぁ」
ふうさんやってAが本気でそんなこと思ってないことくらい、
そんなこと思うような子じゃないことくらいわかってるやろうに
お互いつまらん意地張って結局拗らせて、
ほんと"ふがあず"ってかんじ。
「A、泣いてたって」
「…………」
「今頃西村さんが慰めてんのかなあ」
「もうなんなんこたちゃんまで…やめてや」
ほんましんどい、って俺の肩にぐりぐり頭突きしてくるふうさん
少し離れたところでは斗亜と琉巧までちょっと落ち込んでて
あの二人ももしかしたら気にしてるのかなあ。
「このままやったら西村さんに取られてまうかもなあ」
「もう、やから、」
「凹んでるときにそばにおってくれる人って特別な存在になったりせえへん？」
まさに今のAにとっての西村さんよねって
俺の言葉を聞いた途端、ふうさんが勢いよく顔を上げた。
わ、ふうさん顔歪みまくってる。
「こたちゃん、」
「ん？」
「…俺行ってくる」
いきなり立ち上がってアウターを引っ掴むふうさんはかなり焦ってて
そんなふうさんの姿に斗亜と琉巧もびっくりしてる
「ふうさん、慌てすぎて階段転ばんようにな」
「ちょ、うっさい彪太郎急いでんねんから話しかけんな」
「ひど」
バタバタと控室から出ていく風雅の背中を見送って
思わず斗亜と琉巧と顔を見合わせたら
なんだかおかしくなってきて、3人で少しだけ笑った
.
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作者名：しゃけ
| 作成日時：2024年1月9日 23時
