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サン・マルコ広場近くの船着場に着くと、私はすぐに広場を見に行きたくなるのを我慢してホテルの送迎の船を探し始めた。
石畳の道をスーツケースを引っ張りながら歩くとガラガラと少し耳障りな音が響くけれど、道にいる地元の人達は慣れたものなのか気にしているそぶりもない。
海沿いを弾む足取りで進めば、自分のとは違うスーツケースの音に斜め前を見た。
さっきまで船で横に座っていたあのアジア系の若い男の子だ。
彼もスーツケースを持っているということは島内のホテルなのだろう。
まぁ、知り合いでもないしもう会うこともないだろうと思いながら初めてのヴェネチアの風景に弾んだ足取りで指定された場所に向かっていると驚いた事に男の子も全く同じ場所で立ち止まった。
もしかして同じホテルなのかな？
彼も立ち止まると私に気づいたようで、メガネ越しに目が合ってしまった。
なんか無視するのも不自然な気がして、ぺこりと頭を下げるとちょっと驚いたように目を開いた男の子もぎこちなくぺこりと頭を下げてくれた。
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ゆう(プロフ) - こんにちわ！とても先が気になる展開です。もう続きは書かれないんですか？楽しみにしてます。 (2017年6月18日 12時) (
レス) id: 4fa59d1f2e (このIDを非表示/違反報告)
くりこ(プロフ) - まさかの展開にドキドキしてますー(*´-`)！続きが楽しみです (2017年3月13日 5時) (レス) id: 862a063304 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：じみ | 作成日時：2017年3月7日 2時
