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Aちゃんはクリームにたっぷりのチョコレートがかかったスイーツを頼み、俺はコーヒーを頼む。
「甘いの嫌い？」
幸せそうにクリームを食べているAちゃんはそう首をかしげる。
「きらいじゃない？でもすきでもないです。Aちゃんはすき？」
「好きだよー。今回はスイーツ旅行なの。」
Aちゃんはパリのお菓子の学校に通っていて、もうすぐ日本に帰国してケーキ屋さんに就職するのが決まっているらしい。
なので戻る前にヨーロッパの国を回ってスイーツの食べ歩きをしているところだと言う。
「ギュ君は何のお仕事してるの？」
「あー、…ぼくはおんがくのおしごとしてます。」
一瞬迷った後、俺は嘘ではないけれど真実というとちょっと違う事を伝える。
Aちゃんは俺がどういう仕事をしているのか知らないのだろうから、俺も変に気を使わなくてよくて居心地がいいのだ。
「へー、すごいねー。私、音痴だし、音楽センスはまるでないから、音楽できる人は尊敬する。」
濁した俺の言葉を気にする事もなく、本気で感心しているらしいAちゃんは目をキラキラさせて俺を見ている。
なんというか純粋すぎて騙されないか心配なレベルだ。
「ぼくもー、りょうりできないです。つくれるひとすごいです。いつかAちゃんのつくったのたべさせてください。」
「私が作れるのはお菓子だけどね。いいよー。いつか食べてね。今はこれ食べてみる？美味しいよ？」
そう言ってAちゃんはニコニコしながら、クリームがたっぷり乗ったスプーンを俺に差し出した。
なんとなくつられるようにして口を開くと、甘いスプーンが口に入ってきて口いっぱいに甘さが広がる。
甘いのは嫌いではないが、すっごく好きというわけでもないけれど、Aちゃんが美味しいとニコニコしているから俺も美味しいと思えた。
「おいしーです。」
「でしょ？」
ちょっと得意げに笑うAちゃんが可愛いかった。
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ゆう(プロフ) - こんにちわ！とても先が気になる展開です。もう続きは書かれないんですか？楽しみにしてます。 (2017年6月18日 12時) (
レス) id: 4fa59d1f2e (このIDを非表示/違反報告)
くりこ(プロフ) - まさかの展開にドキドキしてますー(*´-`)！続きが楽しみです (2017年3月13日 5時) (レス) id: 862a063304 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：じみ | 作成日時：2017年3月7日 2時
