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side貴方






その後何故かベルモットが安室さんに頑張ってねと言って出て行った。






「…?何が頑張ってねなんだろう?」



「……Aさんは気にしなくていいですよ。
それより……」






そう言って安室さんは私の隣に座ると、頬をゆっくりと撫でた。








「⁉」



「無事で良かった……」



「…へ、あ、ぅ………」







何故だろう。




何か安室さんの顔が、甘いというかその……。





そんな顔されたら、どんな風に返せばいいのか分からなくなってしまう。





ただただ頬を染める事しか出来ない私。





そんな私をよそに安室さんは、私の腰を引き寄せると優しく抱きしめる。







「え…と……あの……!」



「…………すみません。
しばらくこうさせて下さい」







安室さんの優しい声が耳に聞こえ、何も言えなくなった。




扉から入ってきた安室さんは、全然余裕が無さそうだった。





それ程彼に心配をかけたのかと思うと、心が痛くなる。



キュ…と彼の服を握ると、口を開いた。






「バーボンさん、心配かけてすみません…」




「…………いえ。
ジンは組織でも冷徹非道で有名ですから。
貴方に何か酷い事をしていたら、と思うといてもたってもいられなくて」




「…………」







安室さん………。




少し肩が震えている。




どれほど心配してくれたのだろう。




彼の優しさが胸に染みて、暖かくなった。







「………Aさん…」



「は…い……?」





ふいに名前を呼ばれ顔を上げると、彼は私の顔をじっと見つめていた。




そして徐々に近づいてくる、安室さんの整った顔。





な、何だろう……と思いながら首をかしげている私と、僅か数cmになった時







「あぁ、そうだAー?忘れて……た…」






ベルモットが帰ってきた。

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かっぱの子(プロフ) - ユナ さん» わわ!ありがとうございます! (2018年9月19日 20時) (レス) id: 640bd631ad (このIDを非表示/違反報告)
かっぱの子(プロフ) - 時雨さん» ありがとうございます! (2018年9月19日 20時) (レス) id: 640bd631ad (このIDを非表示/違反報告)
ユナ - すいません。名探偵コナンの世界を歩く、で、10話に間違いを見つけました!!ウォッカの、じゃあ、がしゃあになってます。直してくれると嬉しいです!これからも応援しています!頑張ってください (2018年9月16日 23時) (レス) id: e9274eb305 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - とても面白かったです! これからも頑張って下さい (2018年5月3日 12時) (レス) id: 632895b9bd (このIDを非表示/違反報告)
かっぱの子(プロフ) - みらいさん» お返事遅くなって申し訳ありません…!それは夢主ちゃんの過去に関係があります…がまだコナンの方ではあまり詳しく過去について書けていませんね…。これから少しずつ過去も書いていこうと思うので、お待ち下さい…! (2018年3月24日 12時) (レス) id: 56c25e8926 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かっぱの子 | 作成日時:2017年4月21日 22時

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