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side貴方



その後、私は安室さんの車で自宅付近まで来た。




安室さんは家の周辺を見渡すと、ある一つの家に狙いをつけた。





「……あの家、怪しいですね。
Aさんの家側のカーテンが開いている…」




あそこに住んでいる人に心当たりありますか?と尋ねられたので、ふるふると首を振った。




すると安室さんは顎に手を当てて考える素振りをする。




そして何かを思い付いたような顔をすると、私の方を見て、




「Aさん、犯人から送られたメール、見せてもらっていいですか?」



と言った。



私は急いで携帯を出すと、念のためにと保存しておいたメールを安室さんに見せる。




安室さんはアドレスを読むと車に置いていたケースからパソコンを取り出し、何かを調べ始めた。





「あ、むろ……さん?」



「送られたアドレスから、送信先を探してみます。
証拠があれば警察に突き出す事もできるので」



「そ、そんな事できるんですか…?」



「パソコンには詳しいんですよ」





にこっと笑った安室さんだが、少し笑顔が黒かった気がした。




しばらくすると、出た、と声をあげて安室さんはその情報を携帯に移す。



そして車のドアを開けると、




「Aさん、これからあの家に行って犯人を捕まえてきます。
絶対に車から出ないで下さいね」




とだけ言って、走って行ってしまった。




一人残された私は呆然とするけど、はっと我に帰ると安室さんが心配になり、外へと出る。




すると、後ろから微かに人の気配がした。





「……困るよ、Aちゃん。
俺以外の男と一緒にいちゃ……」



「……っ!誰…ですか、貴方……」





暗闇から出てきたのは、フードを深く被り、髭を生やした少し若めの男の人。



フードで顔がはっきりと見えないから、雰囲気と背格好で若い人だと思ったのだけれど。




その人はにやりと笑うと、ズボンからナイフを出し、刃先を私に向けた。




「お仕置きだね…。俺以外の男といるなんて…」



「……だから、誰なんですか貴方…!」



「ヒヒ…さぁね。確かなのは、君と面と向かって会ったのは今日が初めてだよ」




「……?」





ますます意味が分からないけど、いざこうして対峙してみると、冷静な自分がいた。



先程は初めてのストーカー被害で少し気持ち悪くなり、安室さんにお世話になってしまったけど。



さっと私が体を身構えた時……。

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かっぱの子(プロフ) - ユナ さん» わわ!ありがとうございます! (2018年9月19日 20時) (レス) id: 640bd631ad (このIDを非表示/違反報告)
かっぱの子(プロフ) - 時雨さん» ありがとうございます! (2018年9月19日 20時) (レス) id: 640bd631ad (このIDを非表示/違反報告)
ユナ - すいません。名探偵コナンの世界を歩く、で、10話に間違いを見つけました!!ウォッカの、じゃあ、がしゃあになってます。直してくれると嬉しいです!これからも応援しています!頑張ってください (2018年9月16日 23時) (レス) id: e9274eb305 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - とても面白かったです! これからも頑張って下さい (2018年5月3日 12時) (レス) id: 632895b9bd (このIDを非表示/違反報告)
かっぱの子(プロフ) - みらいさん» お返事遅くなって申し訳ありません…!それは夢主ちゃんの過去に関係があります…がまだコナンの方ではあまり詳しく過去について書けていませんね…。これから少しずつ過去も書いていこうと思うので、お待ち下さい…! (2018年3月24日 12時) (レス) id: 56c25e8926 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かっぱの子 | 作成日時:2017年4月21日 22時

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