▽君への贈り物:Kiyo ページ10
「はぁぁあ〜。ねえキヨくん、なんでフジくんはイケメンなの?…つらすぎる…」
「またその話かよ…もういいって。それとそのキヨくんって呼び方やめろ、気持ち悪い」
「おっけー、呼び方変える。えーと…キヨくん!!」
「アホか」
俺はどうしてこんな女子と二人で話をしながらお菓子作りを手伝っているのだろうか…。
*
「…さむ、早く帰ろ」
それは、俺が部活の片付けを終え、帰途につこうとしていた時だった。
「お願い!付き合って!!あなたしかいないの!!」
「は、はぁ!?!?お、おま何言ってんだ!?え、まて、それって、」
「とにかく!!時間がないから!!おねがい!!あ、私同じクラスのAです!よろしく!」
そう言い俺の前に立つ俺より30cmほど小さい女子。
「ちょ、待てって!ちゃんと俺返事しなきゃ…ってうわぁ!?引っ張るな!!」
これは俗に言う、告白というものではないか。
思春期真っ只中の俺の頭の中にそんな事が思い浮かぶ。女優さんとテレビが大好きで見た目が完全にヤンキーな俺にも遂にモテ期がやってきたのだ。
小さいくせして無駄に足が速い、そして俺のことが好きかもしれないAという女子に引っ張られながら、俺はそんな甘い希望を抱いていた。
__それが俺の盛大な勘違いと言う事になぜこの時気付かなかったのだろう。今の俺は数時間前のこのアホすぎる俺をひっぱたいてやりたい気持ちでいっぱいだ…。
*
「わたしね、2組のフジ君が好きなの。キヨくん、仲良いから…手伝ってほしくて…」
「??え、お前って、俺のこと好きなんじゃなかったの!?」
「…はぁ〜??なんでそうなるの、おかしいでしょ!!」
案の定、俺の勘違いのせいでこいつに怒られ、俺は恥ずかしい目にあった。
いや、恥ずかしいでは済まされない。自分の事が好きでもない女子に「俺のこと好きなんじゃないの?」と聞いてしまったのだ。どこの少女漫画なんだよ…恥ずかしすぎる。
「ま、いいや。そんなことより!!!キヨくん来週は何の日でしょーか!!」
「…??2月、14日…??あれだろ…。バレンタイン」
「!!それ!てなわけで、キヨくんに手伝ってほしいこと暴露しまーす!」
俺に手伝ってほしいこと…?皆目わからないが、俺は彼女の話を聞いてみることにした。
「ずばり!フジ君の好きなチョコをキヨくんに聞いてもらって、キヨくんにそれを一緒に作って貰いたいんだよね!」
「…はぁ!?」
__2月12日。俺のバレンタインは、始まったばかりだ。
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まめお(プロフ) - Rua@五男さん» あーーー誰かと思ったらきみか!!!!!!え!?!?嘘でしょ!?ヒョエー!!描いて!!!ワーー!!(発狂)たぶん今回のkyくんの話もダラダラ続くと思うけど気長に更新待っててね~(*^o^*)今までこんなに更新続いたのこれが初めてだから…!これからも頑張るコメあり (2016年5月19日 23時) (レス) id: fa42799721 (このIDを非表示/違反報告)
Rua@五男(プロフ) - まめおちゃ頑張ってな また絵描くから!! (2016年5月19日 20時) (レス) id: 6b15d7bd5f (このIDを非表示/違反報告)
まめお(プロフ) - ☆mio☆さん» ヒエェーーさっそくありがとうこざいます、大変参考になります!個人的にはまだまだ妄想し足りないのでこれからもずっと書き続けたいですね!キエエ表示されてませんか…!!ご報告ありがとうございました!もう一度申請し直してきます、ご回答ありがとうございました! (2016年4月10日 17時) (レス) id: fa42799721 (このIDを非表示/違反報告)
☆mio☆(プロフ) - コメント失礼します。質問の答えなのですが、,△まで小説なので作者様が書きたいのであれば全然大丈夫だと思います!∪擇覆て良いお話でした!私は大丈夫だと思います!い海舛蕕良垓餽腓もしれませんが、私は表示されていません。 長文失礼しました! (2016年4月10日 16時) (レス) id: cc069af633 (このIDを非表示/違反報告)
まめお(プロフ) - だんごさん» わーーーーーありがとうございます;;;;;;hrくんがただひたすらに可哀想なだけのものを目指してたので非常にうれしいです;;;次は幸せにさせるつもりですのでどうか引き続き応援よろしくおねがいします><////コメント大変励みになりました…!!!!;;;;; (2016年3月31日 12時) (レス) id: fa42799721 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ま | 作成日時:2016年1月1日 20時