▽君への贈り物:Kiyo ページ14
「…無理、だよな。だってA、フジの事まだ好きだもんな。
でも、俺はAが好きって事、それだけでも伝えたかった…から…。」
俺の目に涙が滲む。
そんな俺を見たAは、ようやく落ち着いたというのにまた涙をぼろぼろ流していた。
「…!?ちょ、どうしたんだよA…!!」
そう言うとAは涙を拭いながらこう言った。
「私、キヨ君に、ひどいことした…ひっく、ひぇ、」
「は、はあ!?してねえよ!」
「ううん、した!キヨ君の気持ちなんて、気付かないで、わたし、フジ君の話ばっかり、うぅ、」
なんで彼女はそんなに優しいんだろう。
君の恋を応援している間に俺が君にいけない感情を抱いてしまった。ただそれだけ。君は何も悪くないのに。
「ほら、もういいから。さっさと泣きやめ」
「キヨ君は相変わらずだなぁ。本当に優しいんだね…」
*
あの日から2日後。
俺はAの家の前にいた。Aに呼び出されたのだ。
なんで呼び出されるのかは、俺自身が一番よく分かってるはず。
告白の、返事。
さっきからドキドキが止まらない。
震えた手でインターホンを押す。すると一瞬でAがドアを開けてくれた。
「い、いらっしゃい…」
「おう…」
やはり気まずい。
そんな雰囲気のまま俺はAの部屋へと足を踏み入れた。
*
「キヨ、くん。」
「…おう」
Aに名前を呼ばれるのもこれが最後。そう思うとなんだか悲しい。
「あのね、私、キヨ君のこときっと傷つけちゃう、なんだよそれって思っちゃう、いいかな」
「…いいよ。俺もダメもとだったし。フラレて当然だよな」
これであきらめがつく。そう思っていたはずなのに下を向いてしまう。そうか、これが失恋って言うんだ。こんなに痛くて悲しくなる気持ちなんだ。
「私、まだフジくんの事が好き。だけど…だけど!
キヨ君は私の事最後まで応援してくれた!支えてくれた!あ、あと、私のこと、好きにもなってくれた…。」
「A…?」
「私はキヨ君のいい所も知ってる、自分の気持ちを隠しちゃう悪い所だって知ってる……
だから私、このままキヨ君と一緒にいたら、きっと、あなたの事好きになっちゃう、と思う…
その気持ちに、嘘はないよ」
Aが、俺のことを…?
全身が熱くなる。胸がどきどきする。前を見ることが出来ない、すごく嬉しい。
「あ、あえ、A、まじ…?」
「当たり前じゃん。キヨ君、私の事よろしくね……?絶対、好きになっちゃうからさ。」
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まめお(プロフ) - Rua@五男さん» あーーー誰かと思ったらきみか!!!!!!え!?!?嘘でしょ!?ヒョエー!!描いて!!!ワーー!!(発狂)たぶん今回のkyくんの話もダラダラ続くと思うけど気長に更新待っててね~(*^o^*)今までこんなに更新続いたのこれが初めてだから…!これからも頑張るコメあり (2016年5月19日 23時) (レス) id: fa42799721 (このIDを非表示/違反報告)
Rua@五男(プロフ) - まめおちゃ頑張ってな また絵描くから!! (2016年5月19日 20時) (レス) id: 6b15d7bd5f (このIDを非表示/違反報告)
まめお(プロフ) - ☆mio☆さん» ヒエェーーさっそくありがとうこざいます、大変参考になります!個人的にはまだまだ妄想し足りないのでこれからもずっと書き続けたいですね!キエエ表示されてませんか…!!ご報告ありがとうございました!もう一度申請し直してきます、ご回答ありがとうございました! (2016年4月10日 17時) (レス) id: fa42799721 (このIDを非表示/違反報告)
☆mio☆(プロフ) - コメント失礼します。質問の答えなのですが、,△まで小説なので作者様が書きたいのであれば全然大丈夫だと思います!∪擇覆て良いお話でした!私は大丈夫だと思います!い海舛蕕良垓餽腓もしれませんが、私は表示されていません。 長文失礼しました! (2016年4月10日 16時) (レス) id: cc069af633 (このIDを非表示/違反報告)
まめお(プロフ) - だんごさん» わーーーーーありがとうございます;;;;;;hrくんがただひたすらに可哀想なだけのものを目指してたので非常にうれしいです;;;次は幸せにさせるつもりですのでどうか引き続き応援よろしくおねがいします><////コメント大変励みになりました…!!!!;;;;; (2016年3月31日 12時) (レス) id: fa42799721 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ま | 作成日時:2016年1月1日 20時