▽君への贈り物:Kiyo ページ13
校舎裏。
ついに、Aがフジに告白する日、バレンタインデーになってしまった。
「き、ききよくん。変じゃない?髪型、ちょっと変えてみたんだあ」
「…似合ってるんじゃねーの?」
「ほんと!?かわいいって思ってもらえるかなあ」
どうして君はいつもそうなんだろう。
好きな男のために髪型を変えてかわいくなって、緊張して、俺に笑顔で好きな男の話をして、
__いつも俺を嫉妬させる。
「がんばる…けど…来てくれるかな…」
「それは大丈夫じゃね?俺がバッチリ来いって言ってるから」
「うん、やっぱり相談相手キヨ君にしてよかった!本当にありがとう」
「おう」
そんな会話をしていると足音がする。恐らくフジだ。
「お、フジ来たぞ。がんばれ」
そう言ってAの頭をぽん、と撫で、そこから立ち去る。
俺にはそうすることしか出来ないから。
*
俺は校舎裏から少し離れたところでAが帰ってくるのを待っていた。
「おせーな…、あ」
「キヨくん!」
「どうだった?」
「えへへ、やっぱりダメだった…。私いつも見てるだけだったし仕方ないよね。」
そう言いへにゃりと笑うA。
目を見ると真っ赤になっている。見ていられなくなってしまうほどの作り笑いだった。
「でも、私告白できてよかった。これできっぱり諦めきれる。ありがとう…っっえ!?」
「無理しなくてもいいから。…がんばったな。」
気づいたら俺はAを強く抱きしめていた。
緊張して体が熱い、胸がドキドキする。鼓動が聞こえていないだろうか。
「…キヨくん、そんなこと言わないで、やめて…泣いちゃう、から、」
「大丈夫だって言ってるだろ」
「うぇ、ひっく、うぐ、きよ、くん…」
フジへの恋が実らなかったA。
俺の腕の中で泣きじゃくるAを見てチャンスだ、なんて思ってしまう俺は本当に性格が悪い。
*
「もう落ち着いたか?」
「うん…あ、あのさ。は、離してもらっていいかな…?恥ずかしい、から」
離れたくないな…。でも離れておかないと…
「キヨ君!?え!?」
「え、まさか俺声に出て…!?あ、離れるから!」
急いでAから離れる。
二人の間には沈黙が生まれる。気まずい。
でも、今が絶好の告白のタイミングだ…!
「…あああのさ、A」
「う、うん…キヨ君」
俺は消えてしまいそうな声で、下を見て顔を真っ赤にしながら伝えた。
「Aから離れたくなかったのは、えと、嬉しかったからで…。
__す、好き、です。…俺じゃ、だめですか」
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まめお(プロフ) - Rua@五男さん» あーーー誰かと思ったらきみか!!!!!!え!?!?嘘でしょ!?ヒョエー!!描いて!!!ワーー!!(発狂)たぶん今回のkyくんの話もダラダラ続くと思うけど気長に更新待っててね~(*^o^*)今までこんなに更新続いたのこれが初めてだから…!これからも頑張るコメあり (2016年5月19日 23時) (レス) id: fa42799721 (このIDを非表示/違反報告)
Rua@五男(プロフ) - まめおちゃ頑張ってな また絵描くから!! (2016年5月19日 20時) (レス) id: 6b15d7bd5f (このIDを非表示/違反報告)
まめお(プロフ) - ☆mio☆さん» ヒエェーーさっそくありがとうこざいます、大変参考になります!個人的にはまだまだ妄想し足りないのでこれからもずっと書き続けたいですね!キエエ表示されてませんか…!!ご報告ありがとうございました!もう一度申請し直してきます、ご回答ありがとうございました! (2016年4月10日 17時) (レス) id: fa42799721 (このIDを非表示/違反報告)
☆mio☆(プロフ) - コメント失礼します。質問の答えなのですが、,△まで小説なので作者様が書きたいのであれば全然大丈夫だと思います!∪擇覆て良いお話でした!私は大丈夫だと思います!い海舛蕕良垓餽腓もしれませんが、私は表示されていません。 長文失礼しました! (2016年4月10日 16時) (レス) id: cc069af633 (このIDを非表示/違反報告)
まめお(プロフ) - だんごさん» わーーーーーありがとうございます;;;;;;hrくんがただひたすらに可哀想なだけのものを目指してたので非常にうれしいです;;;次は幸せにさせるつもりですのでどうか引き続き応援よろしくおねがいします><////コメント大変励みになりました…!!!!;;;;; (2016年3月31日 12時) (レス) id: fa42799721 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ま | 作成日時:2016年1月1日 20時