Falling in Love in a Desolate World (ページ3)

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8階に着き、ドアが開く

私はその眼前の光景に驚いた

「なんで……こんな綺麗なの…」

少し散らかった跡は見えるものの、8階の廊下は綺麗に整理整頓されていた。これは、一体どういうことなのか

突如、足音が聞こえる

奴らだ。あぁ、やっぱり私はしぬべきなんじゃないか。

そう思い、また涙が溢れ出す

が、次に視界に入ったのはエレベーターの天井だった

「っえ、」

私は人に押し倒されていた。喉元に銃口を向けられて

思わず悲鳴を上げそうになるが、口元をすかさず押さえつけられる

その人は、怪訝そうな顔をみせた

「君もしかして、噛まれてないの？」

私はその人が喋ったことに驚いた。この人、奴らの仲間では無さそうだ。

少し長めの金髪をもつ端正な顔立ちの人は、先程より少し力を弛めた

「……か、噛まれてません、ずっと……ずっと、閉じこもっていました、」

ふぅん？と言い彼は私を解放してくれた

「ごめんね、生存者なんて初めて見たからさ、つい襲っちゃった」

語弊しかないこと言うな、と心の中でツッコミながらゆっくりと立ち上がる

HJ「俺の名前はヒョンジン。俺も噛まれてないんだ

君、帰るところあるの？まあ見た感じ無さそうだね」

図星なあまり、ぐぅの音もでない

HJ「ははっ、やっぱそうだよね。

俺たちの基地に来る？生存者だけの基地」

「生存者だけの…基地」

HJ「うん。武器とかいっぱい集めたりつくったりしてアイツらから身をひそめてるんだ」

基地、か。そこで点と点が繋がった。

ここの階だけ異常に綺麗に整っているのは、ここにそのアジトがあるのだろう

「……行きます。私はもう…一人でいたくない」

彼はぽってりとした可愛らしい唇の端をあげた

HJ「わかった。じゃあ、行こっか」