苦 く て 、甘 い ？ （ 橙 ）

# ０３ ページ3

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貴「結局 今年も作っちゃったよ…」




目の前にあるのはフォンダンショコラ。

…ああ我ながらいい出来。

大貴の馬鹿野郎。

ってまぁ私が意気地無しなだけだけど。



なんて思いながら、布団に入る。

…今年も自分で食べるかな、美味しかったらいいな、

大貴のおかげで( ？ )お菓子作りは無駄に上達して。

あとは渡すだけ、だけど

その “ 渡す ” のが難しい。












































吉「あれ、寝不足？」

貴「よく分かったなお前」

吉「私のA観察力舐めんな」

貴「きっしょ」

吉「あ？」

貴「すみませんすみません」




なんか色々考えちゃって、寝不足。

大貴の阿呆。



貴「いや何だあれ」

吉「有岡の机じゃん？」

貴「机もう見えないじゃん？」

吉「去年より増えてるね あれ」

貴「モテるな〜〜〜、」

大「でしょ、モテる男は辛いぜ？」

貴「わ、！？」




突然後ろに現れた有岡氏。

ビビるじゃん、心臓に悪いじゃん、！




大「あ、今日放課後俺んち来れる？」

貴「行けるけど…なんで？」

大「良いから来てくんない？」

貴「りょーかい」

大「ん、お待ちしておりまーす」

貴「お待ちされまーす」




とか言ってたらまた呼び出し。

大変ね有岡さん。




吉「Aあげないの？」

貴「うん、いいのいいの」

吉「美味しそうだったじゃん」

貴「味には自信あるよ」

吉「よこせ」

貴「太るぞ」




バレンタイン、当日。

来て欲しいけど、来て欲しくない、そんな日。




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