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「えーっと、ここの信号渡って右行って、和菓子屋さんが見えたら左に曲がって、そしたら商店街に入るからそこ通って文房具屋さんと豆腐屋さんの間の細い道通って...」


説明するが道が複雑で難しい。
那須くんは目を上に泳がせながら人さし指で経路を確認するような仕草をした。


そしてしばらく
んー、と考えて

「やっぱわかんないからついてきて」

と言った。

「え?...あ、うん、いいけど」


ついてくるって、

那須くんと2人で買い出しに行くってことだよね。


突然のことに少し頭が追いついかないが
とりあえず靴を履き替え、かかとを踏んだまま出る。


彼のそばまで歩きながら靴を履き直すがなかなか靴が履けない。


彼は、傘をさしながら私を見て「ハハッ大丈夫?」と言った。


あれ、そういえば...


「傘、1個しか...」


その言葉に、
彼はケロッとした顔で


「一緒に入ろう」


と返した。

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作者名:ちょこころね | 作成日時:2018年12月23日 8時

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