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那須くんが来て1ヶ月が経った。


那須くんはすっかりクラスに馴染み
相変わらず私のことは「たまごちゃん」と呼ぶ。


入学初日にお弁当を忘れたエピソードは恥ずかしすぎて思い出したく無い。
けれど「たまごちゃん」と呼ぶのは那須くんだけで、ちょっぴり特別感を感じたり。

本人は全くそんなつもりはないと思うが。


それと最近彼のことで新しくわかったのは、
彼はかなり頭が良いということ。
先週のテストで彼はほぼ全部学年一位をとっていた。



そして、
今日から文化祭準備が始まった。
私たちのクラスはお化け屋敷をやることになっている。


「たまごちゃん、絵の具取って」


「何色?」


「青」


那須くんは下を向いて真剣に色塗りをしている。
私は言われた通り青色の絵の具を差し出すと


「さんきゅ」


那須くんの受け取る手が少し当たった。


「あ...」


「ん?」


「な、なんでもない!」


慌てて絵の具から手を離す。
触れた部分が熱い。


「あ、絵の具ない」


「え?」


「俺買い出し行って来ていい?」


そう言って那須くんは色を塗っていたダンボールから顔をあげると
彼の顔は落書きだらけだった。


「...えっ.......あはは!顔、すごい」


「え?あ〜、さっき浮所にやられたんだよ〜」


「A言わないでよ〜、那須それで買い出し行ったらめっちゃ面白かったのにぃ〜」


オレンジの絵の具で落書きされた顔の浮所くんが現れた。


「おい。浮所が買い出し行けよ〜」


「やだねー、だってそれ、那須がずっと使ってたじゃん」


那須くんは容姿端麗で勉強も出来るすごい人
だと思っていたけど、浮所くんと話しているときはいじられ気味だ。

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作者名:ちょこころね | 作成日時:2018年12月23日 8時

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