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「「「カンパーイ」」」
浮所くんには
打ち上げ出なくていいとは言われたが
ドラッグストアが近かったので
少し顔を出すことにした。
「あれA、那須ん家行かなくていいの?」
「もうちょっとしたら行くよ。ドラッグストア近かったから顔出すだけでもと思って。」
「そっか」
それにしても神様は意地悪である。
せっかく浮所くんがチャンスを与えてくれたのに。
来年も那須くんと同じクラスになれるかわからないし。
「私そろそろ行くね」
「わかった!」
カバンを持って店のドアを押すと
自分が思っていたよりも軽い力で開いた。
どうやら外から誰かがドアを引いていたらしく、その姿を見ると
「那須くん!?」
「おぉ、たまごちゃん」
マスクをして少しやせ細った那須くんが立っていた。
「来ちゃった」
「来ちゃったって...大丈夫なの?」
「熱下がったし平気」
那須くんは浮所くんのもとへ行き
ジュースをもらうと
また私のもとへ戻ってきた。
「座ろ、席。浮所が空けてくれた。」
「え、あ、うん」
那須くんについていくと
彼は奥のテーブルで立ち止まり
「先、どうぞ」
先に座らせてくれた。
「ありがと」
そう言うと
彼はふわっと笑って
私の隣に腰掛けた。
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作者名:ちょこころね | 作成日時:2018年12月23日 8時