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いつもより少し早く目が覚めた。
支度を終えて時計を見ると少し時間がある。
朝日を浴びようとカーテンを開けると
目の前に見えた那須くんの家。
そういえば、と携帯を開けて
昨日のラインを確認する。
Nasu「浮所んとこのお店は?」
Hidaka「今、お母さんに聞いたら良いって!」
Hidaka「じゃあ後夜祭終わったあと19時にうちの店で!」
浮所くんのご両親、カフェやってるんだっけ。
と思い出していたら
新しい通知音が鳴った。
Nasu「今日CD返すわ」
CDなんて貸したっけと必死に記憶を遡るが思い出せない。
Nasu「ごめん、間違えた笑」
私は「だよね笑」とラインを返して
時計を確認した。
「あ、行かなきゃ」
机の上のカバンを肩にかけて
窓の外をふと見ると
自転車を押す那須くんの姿。
私は慌てて階段を駆け降り
ドアを勢いよく開けた。
開けた瞬間、彼と目が合う。
「あ、おはよう」
「あ、おおおお、おはよ、う」
自分から追いかけてきたくせに
ついぎこちない挨拶をする。
そんな私を彼はくすっと笑った。
なんかいつもと違う、と思っていたら
彼がブレザーを羽織っていることに気がついた。
ワイシャツもかっこいいけれど
こっちの方が断然かっこいい。
新鮮なブレザー姿に
胸をときめかせながら
彼の隣に並んだ。
涼しい風が私たちに吹く。
私も明日からブレザー着よう。
もうすぐ、秋が来る。
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作者名:ちょこころね | 作成日時:2018年12月23日 8時