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警報、その6。 ページ8





「え、美味しい……!」

「せやろ?今日のは自信作やねん」

「うん、なんかごめんね、あんな弁当手渡しちゃって……」


治くんのおにぎりは、正直言って今まで食べた中で一番美味しいものだった。固すぎず、しかし柔らかすぎて形が崩れることもない、絶妙な握り具合。自分の作ったお弁当がその代わりになるかと言われたら微妙なラインだ。

しかし、治くんはそんなことはどうでもいいみたいだった。ぺろりと私のお弁当を完食した治くんは、既に購買のパンを口に運んでいる。……が、突然ひたりと動きを止めた。そして、一言。






「………………えっ、あれもしかしてAちゃんの手作りなん?」






え、そこ?

私は戸惑いつつも頷いた。そこにびっくりされるとは思わなかった。


「うん、たまにだけど作ってるよ、たまにだけど」

「はああ!?Aちゃ、それ、先に言えやもう!一瞬で食べてまったやないかもっと味わえば良かったわほんまに!」

「え、私今怒られてる?」


理不尽な怒りをぶつけられてしまった。一瞬で食べてくれたのなら美味しかったのかな、なんて思っていたけど……それともただ早食いなだけなのかな。
治くんは目に見えてしょもんと項垂れてしまった。ぼそぼそと私にぎりぎり聞こえるくらいの声量で何か言っている。


「Aちゃんの……手作り弁当……」

「食べれたんだしいいじゃん」

「そういう問題やないねん、角名のわからずや……あんぽんたん……」

「流れ弾」


何故か角名くんも怒られている。そんなにショックだったのか。


「ショックやわほんまに……責任とって、結婚して」

「うーん、気が向いたらね」

「はあ……」


がくっと机に倒れ込むように伏せた治くんは、しばらくするとぴくりとも動かなくなった。ごめんねーと声をかけながら背中を叩くも応答なし。完全に拗ねちゃったかな。




「また作ってあげるから、ね」

「ほんまに!?」

「復活早」



角名くんと私は同時に笑った。



警報、その7。→←警報、その5。



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冬咲(プロフ) - いすみさん» そんな嬉しいお言葉をいただけるとは…!😭✨沢山きゅんきゅんしてくださって本当に嬉しいです! (4月17日 16時) (レス) id: 17b4672103 (このIDを非表示/違反報告)
冬咲(プロフ) - 黒尾ファンさん» 完結まで読んでくださりありがとうございました🥲💖違う作品も是非楽しんでくださいませ〜! (4月17日 16時) (レス) id: 17b4672103 (このIDを非表示/違反報告)
いすみ(プロフ) - まずは完結おめでとうございます!!!!もう一周したいと思います。まじでその辺の恋愛漫画よりキュンキュンしました。素敵すぎる作品をありがとうございます🥲❤️❤️ガチでLOVE。 (4月16日 22時) (レス) @page34 id: b9d4cbed9d (このIDを非表示/違反報告)
黒尾ファン - あまりにも、なまってもうて、すんまへん、、、。😭 (4月15日 21時) (レス) id: 13c9948002 (このIDを非表示/違反報告)
黒尾ファン - 完結おめでとうございます。応援してました!!どうも、黒尾ファンです。この作品結構の間見てきたんやけど最高やね♡大好きやわ。違う作品も見てみるけん、これからも頑張り〜や。また一から読みますさかい。 (4月15日 21時) (レス) @page34 id: 13c9948002 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:冬咲 | 作成日時:2024年3月26日 19時

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