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「それは本心?」
『うん、本心。
私もずっと忘れられなかったよ先生の事』
「なら…」
『でもね、奥さんとあんな小さい子見たら私が引くしかないでしょ』
「だから、それは」
『…私ね、今好きな人がいるの。』
「…」
『私はその人と一緒に居られるだけで幸せなんだ』
「…俺にチャンスはもうないの?」
『うん。ごめん。
先生の事大好きだったよ
でも、先生はもう過去の人だから』
「…そんな」
『先生はこれからも私の中では特別な人。
…私も前に進むから先生も今の家庭を大切にして?』
「…」
『ありがと、先生。
大好きだったよ…さよなら。』
これ以上寂しそうな顔をする先生を見ていたら
気持ちに踏ん切りつかなくなりそうで
そう言い残してその場を後にした。
これでいいんだ。
これでお互いが幸せになれる。
そう思ってるはずなのに心のどこかポッカリ穴が空いたような感じがして
本当に過去の人になったんだって思うと寂しかったりもする。
『…帰ろ。』
このままみんなのところに行く気にはなれなくて
涼太くんに、”ごめん、やっぱり今日は帰る”
と、LINEを打って自宅へと向かった。
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『はぁー…』
家に入るなりベッドへダイブ
『なんだろ、この気持ち』
もう2度と会う事はないと思ってたのに。
これで本当に本当に最後なんだ。
あー…今、無性に玲於くんに会いたい。
会って抱きつきたい
『って、彼氏でもないのに私は馬鹿か』
♪〜♪〜
『んもー、誰だよ面倒くさい』
着信音が鳴るスマホをダルそうにカバンから取り出す
画面を見ると【佐野玲於】の文字
『玲於くん!?』
タイミングの良すぎる電話に驚き飛び起きる
『なんの電話だろ、、』
不思議に思いながらも電話に出た
『もしもし』
《「お前何してんの」》
出るや否や不機嫌そうな玲於くんの声が聞こえた
『あー…ごめん』
《「急に具合悪くなったとか嘘つくな」》
涼太くん、先生に会った事言ってなかったんだ
さすが空気読める王子だ
なんて、この状況で呑気な事を考える
→
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(名前)(プロフ) - とてもキュンキュンで時間を忘れて全部読みきっちゃいました!シュガーとソルトの続編のパスワード教えてください! (2018年11月5日 16時) (レス) id: ca6e553371 (このIDを非表示/違反報告)
ラブー - とってもキュンキュンです。よかったらパスワードを教えてください! (2018年4月12日 19時) (レス) id: 7a3b17e3f0 (このIDを非表示/違反報告)
さいくぅー - 面白いです!是非パスワードを教えてください (2018年4月12日 19時) (レス) id: 7a3b17e3f0 (このIDを非表示/違反報告)
片寄蒼依♪(プロフ) - 続きが気になるのでパスワードを教えていただけるとありがたいです(><) (2018年4月10日 14時) (レス) id: feeadb622c (このIDを非表示/違反報告)
いけだ(プロフ) - 度々申し訳ございませんが、続編がとても気になります、パスワード教えていただきたいです(TT) (2018年4月9日 0時) (レス) id: 8cc250e8ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いちごみるく | 作成日時:2017年4月11日 5時