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彼女の正体 ページ5
「え、」
中島の口から乾いた声がこぼれる。
「どういう事ですか」
「言葉のままさ」
そして太宰と国木田は探偵社に戻ってから詳しく“徳田秋声”について話し始めた。
数日後ーー
「A、お客さんが見えてるよ」
机の上でダラダラしていた櫻木に秋声から声がかかった。
「えー、私仕事してるから徳さん適当に対応しといてー」
「仕事してるように見えないし、“図書館の司書”じゃなくて、君自身に用があるみたいだよ」
「え、それ誰?」
櫻木は嫌な予感がして秋声に尋ねた。
「この前助けてた敦くんと、泉鏡花っていう子」
櫻木は首を傾げた。敦という少年は秋声のいう通り先日助けたため面識があるが、
泉鏡花という人物は自分と秋声に色々と口すっぱくものをいう泉鏡花しか知らないからだ。
「やっぱり会わなくちゃダメ?」
「追い返そうか?」
「…ダメだ。泉先生に客人を追い返すなんて!って怒られる…」
「じゃあ、いってらしゃい」
「はーい…」
櫻木は重い腰を上げて、司書室の扉を開けた。
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作者名:月影凜 | 作成日時:2018年10月21日 16時