○３ ページ8
舞香に早く報告したくて急いで帰宅した。
蓮舞香まだ起きてる?
舞香うん、まだ起きてたよ。
蓮話したいことあるんだ。電話してもいい?
舞香うん。待ってるね。
すぐに舞香へ電話して
今日のこと全部話した。
『ってこと。舞香？聞いてる？』
「…グスっ…(泣)…うん…」
『泣いてんの？良いことなのに。』
「嬉しくて泣いてるの。」
『そっか。うん。泣かせてごめん。』
「私、こんなに幸せでいいのかなぁ……？」
『あったり前だろ？これからもっともっと幸せになるんだから。もう泣かないで。』
「うん。」
『あ、それから滝沢くんがさ。舞香よろしくって。それと、颯太さんにも。』
「えっ？」
『舞香、知ってんの？』
「えっと…あのね。私が“ray”だった時に、そうちゃんのＭＶに相手役でたきくんが……」
颯太さんのＭＶ？
あ！確か“ray”のデビューだ、
思い出した。滝沢くんとで話題になってた。
そっか、共演してたんだ。
ん？でも何で舞香って？
『でもさ、何で舞香のこと？“ray”って正体不明だったよね？』
「それがね、滝沢くんだけは知ってるの。」
『えっ？何で？』
「蓮くんの時と同じ。そうちゃんが…」
『もしかして舞香、倒れた？それで？』
「うん、そう。だからそうちゃんだけじゃなくて私のせいでもあるの。」
『そうだったんだ。また原因は颯太さん(笑)』
「ふふっほんとね。でも、滝沢くん本当に誰にも言わないでいてくれて。すごく男らしいなって思ってた。そうちゃんもね。」
『………』
「蓮くん？」
『……そりゃ滝沢くんはすごい人にだけどさ。』
「あ、もしかして嫉妬したの？」
『…してねーよ。』
「したくせにー(笑)」
『でもさ、舞香と滝沢くんが恋に落ちなくて良かったわ。』
「あーごまかした。ねえ、蓮くん。」
『んー、なに？』
「たまには嫉妬してね？」
『ぅっ!舞香、あんまり可愛いこと言うなよ。今すぐ抱きしめたくなるじゃん。』
「いいよ、はい。ぎゅー」
もうね、何？
この可愛くて愛しすぎる存在。
爆死寸前だわ。
『今度会ったら覚悟しといて。』
それしか言えないくらいに
余裕が無くなった舞香の爆弾発言。
本当に覚悟しといてよ。舞香さん。
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作者名：ちょ | 作成日時：2021年10月22日 23時
