運命なんて信じない４ (ページ50)

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京都３日目の朝
昨日からのくしゃみが止まらない。
風邪ひいたとかじゃないんだよね。
メンバーが俺のこと何か言ってる？

隣を見ると、すやすやと眠る舞香。
昨日の疲れか熟睡してる。
あ、観光のつかれだから。言っとくけど。

今日は舞香の好きな…嵯峨野へ行く。
何故か分からないけど、すごく好きな場所なんだって。
でもさ、こんな無防備な寝顔を見せて
危ないとかって思わないの？
いつでも俺はいいんだよ？

「ん…おはよぉ…れんくん…」

眠くてぽわぽわしてるから、全部ひらがな(笑)
歳上とは思えないほど可愛い。

『おはよ。舞香。眠い？』

「んーまだ、ねむいかも…れんくんはやいね…」

また、スースーと寝息を立てて寝ちゃったよ。
まあまだ６時半だから俺も寝よ。

１時間後

「れーんくん。起きて？」

『ん、おはよ。』

起き上がって朝のキス。
もう何度目か分からないのに
まだ顔を真っ赤にしてる。

「早く朝ご飯食べて行こ？」

『うん。行こ。』

朝ご飯と準備を済ませて、嵯峨野へ向かう。

先に向かったのは、野宮神社。
舞香が京都に来ると必ず来るそうだ。
へえー、縁結びなんだ。俺たちみたいに？

次は祇王寺。
舞香はこういう雰囲気が好きなんだ。
ひっそりと佇む感じか。なるほど。

お昼はベタだけどって、湯豆腐を食べた。
ベタでも二人ならいいんだよね。

ゆっくりと散策してホテルに戻った。
京都最後の夕食。明日は東京に戻る。
あっという間の京都旅行
のんびりゆっくりと過ごせて良かった。

今日は最後だからって二人で露天風呂に入る。
檜の香りっていいよねーって言いながら
月の浮かぶ空を眺める。

お湯で温まって上気した舞香の肌が
月の光に照らされる。
美しいって素直に思う。

ちゃぷんとお湯が動く。

「楽しかったね。またいつか来れるといいな。」

舞香が俺にもたれ掛かってきた。

『ん。また来よう。休み合わせてさ。』

パアッと笑顔になる舞香。
可愛くて思わず抱きしめる。

次はいつになるか分からないけど
またいつか一緒に来よう。

京都の月夜に誓った。