アベアテ 本人は感動すると思ってる

ありがとう ページ1

｢アテネー友達になろーぜー｣

｢はぁ･･･だから･･･友達は作らないって前から言ってるでしょ？しつこいやつだね･･･｣

｢いいだろ･･･アテネの為にやってんだよ俺は｣

｢私のためって･･･いいよそんなの･･･いずれアベルも私から離れてく癖に｣

｢何回言えば分かる？離れないっていったろ？｣

｢だからしつこいって･･･｣

｢アテネ･･･そんなに過去を抱え込まないでくれ･･･アテネの心が持たないぞ？もういいだろ？償ったろ？｣

｢･･･毎日毎日鬱陶しいのよ！私の心の中も知らずに！･･･消えて･･･私の前から･･･あんたは･･･他人なんだから･･･｣

｢知ってた｣

｢は、｣

｢アテネが俺の事鬱陶しいって思ってるの･･･でも言わないから来てた･･･もういいかな･･･じゃあな･･･ありがと･･･こんな他人といつも話してくれて｣

｢はぁ･･･さっさと消えて･･･｣

私はどうせ明日も来るんだと思ってた

でもアベルは来なかった

その次の日も･･･またその次の日も･･･

本当はアベルに来て欲しかった

でも、本音を口に出せなかった･･･

｢次に会った時はちゃんと話してあげよっかな笑｣



次の日ニュースでアベルが死んだ事を知った

飛び降りたらしい

警察から遺書が届けられた

最後にアテネって人に渡してくれって書いてあったらしい

『今までこんな俺と話してくれてありがとう。俺は学生の頃から虐められてる･･･大人になった今も･･･そいつが悪質でね･･･そろそろ耐えられなくなった･･･でも･･･アテネと話すと生きようって思えてたの･･･だけど、アテネが俺を鬱陶しいって思ってたのは知ってたから･･･言われたら流石にアテネに迷惑だから･･･縁を切ろうと思ったの。それがちょうど昨日だね。本当は最後の時ぐらい友達でいたかった･･･でもそれは叶わないらしいよ･･･本当にありがとう･･･俺の生きる目的になってくれて･･･from:他人』

｢ば、ばかなんじゃないの･･･あいつは･･･なにかってに私から居なくなるのよ･･･私の･･･唯一の光だったのに･･･あんたが居なかったら･･･どうやって生きろって言うの･･･｣

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