その６ ページ43
電話をしても、メールをしても、返事はなかった。
ヌナが言うには、ハナは番号は変えてないらしい。
だけど、返事はない。
眠れないまま、朝を迎えた。
今日は仕事がある。
ヌナは『自分が連絡してみるから』って言ってくれたけど、断った。
僕が自分自身でやらなければ許されないって思ったから。
怒鳴られることは承知の上で、仕事を終えてからケーキ屋に向かった。
「........」
無言の威圧だ。
「ご無沙汰してます....すみません、いきなり来て.....」
「........」
「ハナの...ハナの実家を教えてもらえませんか？ 他に...他に聞けるところがないので.....」
「....どうするつもりだ？ アイツの実家まで行って、お前どうするつもりなんだ？」
「どうって...とにかく会わないと...会って、ちゃんと話しないと.....」
「病人だって知って、罪滅ぼしか？ ...お前がラクになりてぇだけなんじゃねぇのか？」
「違う...そんなんじゃ...ちゃんと...ちゃんと言わないと...ハナに伝えないと...」
「....まぁ....ハナはこれっぽっちもお前のコト悪く言わねぇけど...」
「.....え？」
「日に日に顔色悪くなってくアイツ見ててさ、会いにも来ねぇお前にとにかく腹立って...俺がお前を悪く言うと、アイツすげぇムキになって怒ってたっけ」
「..........」
「たぶんお前は悪くはないんだろうなって、俺にも想像ついたけどよ...だけどAにも絶対言うなって泣きながら訴えるアイツを俺も裏切ること出来なくてな....」
ユンジェヒョンは、メモにサラサラと何かを書くと、タオルと一緒に渡してくれた。
「ホラ、とっとと涙拭いたら、１秒でも早くアイツんとこ行ってやれ」
言われるまで、自分が泣いてることすら気付かなかった。
ヒョンにお礼を言うと、タクシーに乗り込み、メモに書いてある住所を伝えた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 508人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「K-POP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちひな(プロフ) - なんですよねぇ。まだ行ってないってことは２年以上も待つのか、と。 (2017年4月22日 20時) (
レス) id: 83136caaba (このIDを非表示/違反報告)
まゆまゆ(プロフ) - うんうん。まだギュッたんは行ってないけど帰ってきてフルメンバーでのSSが観れる日が待ち遠しいですね。 (2017年4月22日 19時) (レス) id: ed4a5e3eae (このIDを非表示/違反報告)
ちひな(プロフ) - 純子さん» 純子さん、こばんはﾃﾞｽ。行きますっっ!!!『アリアリ』とは楽しみですよ〜〜wwwありがとうございます(人´∀`*) (2016年11月8日 21時) (レス) id: b4e814bcad (このIDを非表示/違反報告)
純子(プロフ) - 兄さんの映画 見に行く価値アリアリですよ兄さんらしい映画です (2016年11月8日 0時) (レス) id: e13ed08fd7 (このIDを非表示/違反報告)
ちひな(プロフ) - マイマイさん» マイマイさん、ありがとうございます。ガゼン観に行く気になりました!! そんなに笑えるとは、期待しちゃいますw...そしてフツー聞けそうな『感動』とかいうより『爆笑』ってのが、なんだか兄さんぽくて、いいなぁ〜〜←え？ (2016年11月5日 8時) (レス) id: b4e814bcad (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちひな
| 作成日時：2014年8月23日 10時
