場違い ページ1
私はA。 都内に勤める、25才独身。
彼氏いない歴...今年ではや5年？
趣味＆好きなモノは、韓国ドラマ観賞。
彼氏いないから、毎日会社からソッコー帰ると、たまってる録画を見ながら至福の時を過ごすのが大切な日課。
韓国の男のヒトって、カッコいいコトこの上ないよね？
なんだろ、乙女ゴコロをわしづかみにするような甘いセリフ。日本人どうしならクサくてありえない歯の浮きまくるようなコトバも、ドラマの中で、背の高い逞しいイケメンな俳優サンが言うと、妄想世界から抜け出せなくなる。
夢で続きを見ながら、幸せな目覚めを繰り返す毎日。
この妄想世界があるから、仕事も頑張れる(笑)
友だちには笑われるけど、いいんだもん。
現実の彼氏を作らない私を心配して、みんなやたらと紹介しようとしてくれるんだけど、正直、めんどくさい。
てか、もう今さら１から誰かとつきあうとか、ホントにめんどくさいし、興味もないし？
だって、そんなんしたら、私の幸せな至福の時間が減るじゃんね？ ヤダヤダ、冗談じゃないわよ。
だから、いいの。
今の自分の生活に満足してるからwww
....そう信念を持ってる私が、どうして、今、こんなところにいるんだ？
会社の後輩のコから、昨日突然頼まれた。
「Aさぁぁんっっ!! 明日、ヒマですか？ヒマですよね？ 一緒に行ってほしい所があるんですぅぅぅ〜〜〜っっ!!!」
「や、私ヒマじゃないよ？ ひとり暮らしだって、休みの日にやることたくさんあるし？」
「えぇぇ〜〜〜....それって録画消化とかだけですよね？ だったら、お願いだから昼間つき合ってくださいよぉぉぉ〜〜〜〜(泣)」
「昼間？」
「そそそwww」
「昼間だけ？ 近場？」
「近いですよぉ？ 横浜だもんwww」
「.........」
どう断ろうか考えてる私の沈黙を、アッサリと『同意』ととった後輩。
「きゃ〜〜〜んっっ!! ありがとうございますぅぅ〜〜〜!!!」
強引に押しきられた。
.....で、翌日、連れてかれた場所には......
「な、なんなの？ このきらびやかな若いコたちは.....」
横浜の赤レンガに、たくさん集まって並んでる若くてキラキラした女のコたち。
....や、よく見れば、けっこう年上も...うん？年上どころか、母親世代かっておばちゃんグループもいたりする。
共通してるのは、みんな一様にキラキラワクワクしてるオーラを放ってるところだ。
「ナニ？ 猛烈な"場違い感"をひしひしと感じるんだけど....」
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作者名：ちひな
| 作成日時：2015年8月8日 6時
