妹、会議する2 ページ24
「俺はグルッペンに賛成やけどな。」
「ゾムまで何言いだしとんねん。」
「最近暴れ足りんかったし……っていうのは冗談で、奇襲もないからAはこの部隊での実戦経験も無い。だからこの際俺らの連携も兼ねて戦争ふっかけたらどうかなって思ったんやけど。」
「ゾムの言っとることはもっともやけど……でもいくら器用なAでも、いきなりぶっつけ本番はアカンやろ。」
「俺がちゃんと見とるから大丈夫やって。」
唐突に賛成の意を評したゾムの意見は想定よりずっとまともだったためか、一瞬揺らぎつつも未だにトントンは首を縦には振らなかった。
一進一退の議論の場に辟易としていた他のメンバーであったが、それを打ち破るように２匹の狂犬が手を上げた。
「でも現場で覚えることも確かにあるよなぁ。」
「そうだよ、やってみんとわからんことはたしかに沢山ある。」
「俺個人的には戦姫だったAの本気はたしかに見てみたいかな。」
「っていうかみんな黙っとるだけで賛成なんやろ？」
「そんな事言ってトンちだって満更でもないんやろ？」
Aがぐるりとメンバーの顔を見渡すと、全員揃ったように目はギラギラと闘士を燃やし、獲物を狙った獅子のように今か今かと戦いに思いを寄せているのがわかった。元々戦争好きという突飛な性格を持つ総統に付いてきた幹部達なのだから、比較的血の気は多く、殺意も高いのは当然のことだった。
それはもちろん、彼女も例外では無いのだが。いかんせんまだ冷静だった彼女の背筋には沢山の殺気にゾクリと背筋を凍らせた。
そんな様子を知ってか知らずか、成り行きを、見守っていたグルッペンはニヤリと笑ってトントンの方をみた。
「……決まりだな。」
「まぁ、Aがそんな簡単にやられる子ちゃうってのはしっとるし…ゾムもおるしな。」
「そうやん、A強いやん。」
『でも何もなしに戦争は出来ないですよ？何かしらの目的とか、利害関係がないと……。』
「それは大丈夫。まあ明らかな火種は取り立ててないってだけで、無いわけではないから…ちょっと詳しいとこAちゃんとかゾムに調べてきて欲しい所があるんやけど。」
『私でよければ喜んで。』
「潜入系やな。」
「じゃあこの後ちょっと時間貰える？詳しく話するわ。」
「さぁ、これから忙しくなるぞ。」
グルッペンが拍手をひとつ打つと、それを合図に幹部達は、思い思いの行動に出てていた。ここにいる全ての人間が、戦争とよばれる争いに魅了されている光景だった。それがなんと甘美で、狂気に満ちたことか。彼等の求める戦争へと着々と準備は進んでいった。
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零歌 - え、うますぎでしょ！？ 憧れます‼ 続き、待ってます、！ (2023年3月31日 6時) (
レス) @page36 id: 2cc0278ca8 (このIDを非表示/違反報告)
ヒメル(プロフ) - 面白いところで終わってしまった…！！これからも、気長に作品更新を待っているので無理のないようにしてください！いつでも待ってますから！！！ (2022年8月17日 9時) (レス) @page36 id: 803f58ab86 (このIDを非表示/違反報告)
歴(プロフ) - 小雨さん» こんな更新停滞小説にコメントありがとうございます神作品などありがたいお言葉まで！！そのうちひょっこり現れたらまた楽しんでいただければと思います。 (2020年11月22日 17時) (レス) id: 957608dc41 (このIDを非表示/違反報告)
小雨 - 歴さん。こんにちは！いやー見た瞬間に神作品だと分かりました()更新無理しないでください！出来るときにフラッと帰ってきて下さいね！それまでのんびりと待っておきます！ (2020年11月9日 10時) (レス) id: 459de324fd (このIDを非表示/違反報告)
歴(プロフ) - めっぴぃーさん» こんな更新されてるかも分からん作品にありがたいコメントありがとうございます。のろのろ具合は変わるかわかりませんが、気長に待っていただければと思います。 (2019年1月5日 2時) (レス) id: 957608dc41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：歴 | 作成日時：2017年8月15日 21時
