隣のクラスの君。Ⅱ (ページ5)

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胸がぐわっとなる。なんだか掴まれたような、そんな感じ。

「えー、あの子だったら絶対付き合えるよね？！」

「お似合いで有名だしねぇ、でも、阿部くんってさ興味あるんかね。その、恋愛って」

「どうだろうね？あんまり聞いた事ないけどさぁ、聞いてみる？仲のいい男子とかに、」

「阿部くんの仲良い男子ー？誰かいたっけ？」

「え！いるじゃん！アンタの好きな辰哉くん！！」

「えぇ、！辰哉くん？！聞けないよぉ、恥ずかしいって、！そっちが聞いてきてよ、」

「えぇー？勿体ないよ？私はやっぱり康二くんから聞いてくるよ？」

「それって、好きなだけじゃん！」

「まぁね？明日はね、一緒に回ることになったんだぁ！」

「え！そうなの？！これぜったい脈アリじゃん！」

「だよね？！私、明日告白してくるんだー！」

「まじ？！がんばってね！」

「アンタも早く辰哉くんに告白しなよぉー？」

「うーん、うん、。」

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やっぱり二人はモテるんだ。ファンクラブがあるのは嘘じゃないみたいだ。

私は、てっきり阿部くんが好きなのかとずっと思っていたけど、違うのか。

阿部くんがモテる事も変わりはない。

毎回告白しても、必ず断られるらしい。

恋する乙女は大変なんだな。

あ、深澤くんの所にもどらなきゃ、

もう流石に出来てるだろうし、

作ってもらったわらび餅を持ちながら歩いていって行こうとしたら、さっきの女の子が話しかけていた。

「あの、阿部くんって好きな人とかって居るんですか、？」

深澤『んー、ごめん。俺もよく分からないや。阿部ちゃんって何でも隠したがるからさぁ、』

「そ、そうなんですか、！あの、もし良かったら明日一緒に回ってくれませんか、？」

深澤『ん？ダメだよ。俺回る人決めてるんだー』

「それって、彼女とかですか、？」

深澤『んーん。違うよ？男友達。』

「あ、！そうなんですね！ありがとうございます、！」

そう言うと女の子は走って逃げていく。

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「お、おまたせ致しました、。」

深澤『あ、！ありがとうぉ！』

”頂きます”なんて言って美味しそうに食べる君が愛おしく見えた。