悪食マフィアの気持ち、知ってます？（Part すりーだお） (ページ33)

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目覚めページ33

『織田作は直ぐに死ぬよ』

特殊部隊に聞こえないように呟く

安「！！な、何故・・・」

『この森は既に我らポートマフィアが包囲している！・・・が

君たちに死なれちゃ困る。』

そう告げ、悪食の用意をする

安「楓さん、何故組織の幹部の一人でもある貴方が

組織を裏切るような真似事を・・・」

『お前の所為だよ！先刻気づいたんだ

この世界で、数日後の織田作の死を否定する事は不可能だ』

安「そんな・・・貴方の異能ならば！そう信じて・・・」

『自分の物でもない異能に頼るな

僕だってそう思いたい、だが・・・

其れは先程仲間に嘘の情報を流した時点でないな』

全く、役立たずな神だ

安「楓さんは、前から此の事を知って・・・？」

『何故そう思う』

安「だって・・・貴方の接し方が皆さんよりほんの少し、

僕に対してだけ冷たかったじゃないですか」

『・・・気の所為だろ』

本当はそうだったかも知れない

自分の知らないうちに

そうなってたかも知れない

『・・・そろそろウチのが来る

早く飛べ、ワープの準備は出来てる』

飛ぶ寸前、安吾が哀しそうな顔をして此方を見ていたのはきっと勘違いだ

そう思いたい

＿＿＿＿＿

安吾を見送った後、織田作を抱えて本部へ戻った

そして今、僕は織田作の眠る寝台の横に座っている

直ぐ目を覚ます筈だと思っているうちに眠ってしまったようだ

目を開けるともう朝日が昇っていた

ふと寝台を見ると未だ織田作は眠っていた

欠伸とともに大きく伸びをし、改めて寝台を見ると

織田作が此方に視線を向け、僕の様子を伺っているようだった

『目が覚めたならそう言ってくれ』

織「すまない。一晩中此処に居たのか」

『居たというか寝落ちだね』

入り口に立っている黒服に合図すると、彼は黙って部屋を出た

織「・・・変なことを聞くが、悪い夢でも見たのか？」

『何故そんな事を聞く？』

織「いや眠っている間に無意識に楓の苦しそうな声が聞こえたからな。」

『そう・・・悪いな、五月蝿くしてしまって』

織「いや、気にするな」

どうやら織田作はエスパーらしい

幼いころから何度も僕を締め付ける夢

内容は勿論家族の事だ

((ｶﾞﾗｯ

太「ヤァ、目覚めたかい織田作。気分は？」

織「向こう五十年の二日酔いをまとめて受け取っている気分だ。」

太「おや？楓ちゃん、まさか一晩中此処に？」

『悪いか』

太「ｳﾗﾔﾏｼｲ・・・」

『あ゛？』